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「つくす」若者が「つくる」新しい社会

「つくす」若者が「つくる」新しい社会

第45回
『「つくす」若者が「つくる」新しい社会』
新しい若者の「希望と行動」を読む
 藤本 耕平 著/KKベストセラーズ(ベスト新書)/815円(税別)

「ゆとり」「さとり」に代わる「つくし世代」
彼らのモチベーションのもとになるのは「共感」

最近の若者を形容する言葉としてよく耳にするのが「ゆとり世代」だ。いつの時代も世相を反映した「○○世代」という呼称がつけられるものだが、本書の著者は「つくし世代」という新しい呼び名を生み出した。本書では、彼らがどのような社会をつくろうとしているのか、彼らの潜在能力を引き出すにはどうしたらいいかを探っている。
「つくし世代」は二つに分けられる。1985年生まれからの世代を「つくし第一世代」と呼び、1992年以降生まれ、「つくし第二世代」と著者は呼んでいる。彼らは直接的に自分の得にはならないことであっても、コミュニティ内の「仲間」が得することなら、積極的にアクションを起こす(それが「つくし」の由来)。誰彼かまわず「つくそう」とするわけではない。彼らを動かす最大のモチベーションは「共感」だという。個性を尊重する教育を受けてきた彼らは、幼いうちから自分の意見を確立している。それゆえ、自身の軸をしっかり保持した上で、他者の中にその軸と「共感」できるポイントを見つけることで「仲間」と認識する。
彼らの「共感」は同世代に限らないのだろう。上の世代であっても、共感ポイントがあれば、「仲間」と認識されることもある。したがって、彼らを育て、輝かせるには自らを「オープン」にして共感ポイントを見つけさせることがきっかけになるのではないか。つくし世代の思考や行動を論理的に批判するのは良い(それが対話を呼ぶ)。しかし、端から全否定したりすることは、すべての世代の未来に何のプラスにもならないことを認識すべきだろう。

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