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この時期の海外論調は、今月下旬の日銀により発表された新しい金融緩和のフレームワークに注目が集まり、アベノミクスが国際的にはほとんど信認を失っている中で、金融政策において日銀の選択肢は狭まる一方にある現状が浮き彫りとなる結果になった。

9月22日付けフィナンシャルタイムズは、日銀が9月21日に発表した新たな金融緩和について、「インフレターゲット達成のカギを握る可能性がある」との見方を示した。しかし、日銀がこれまでインフレターゲット等の目標を達成したことがないことを理由に日銀の信頼性に懸念を示しており、今回の日銀の試みを「まずは市場や企業がどのように受け止めるかが前提」としながらも「信頼性が高まれば経済活性化につながるかもしれない」とわずかな期待感をのぞかせた。

同日付けワシントン・ポストは、市場関係者の多くがマイナス金利の深掘りを予測していた中で、今回の日銀によるマイナス金利据え置きの措置は「予想外」のことであったと報じており、日銀の「選択肢が狭まっていることは明らか」であるものの、「過度の国債買い入れの不安は和らいだ」と一定の評価を与えている。

また、仏レゼコーは今回の日銀の措置について、「より柔軟な戦略になった」との見方を示した。日銀はこれまで国債を大量に購入してきた姿勢を「物価上昇に効果をもたらさなかった」と厳しく批判する一方、イールドカーブを意識した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入に踏み切った日銀の今回の取り組みには控えめながらも評価する姿勢を見せた。