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官民データ活用推進基本法の概要

官民データ活用推進基本法の概要

議員立法で提出された「官民データ活用推進基本法」が参議院で審議され、佳境を迎えている。臨時国会の会期は14日まで。紙を中心としたわが国のIT化が「データ」中心のIT化へ画期的に変わるため、成立が期待される。

この法案は第4次産業革命を勝ち抜く「原則ITによるデータ立国 ニッポン」を実現することが狙い。スマホやIoTの普及で、ネットワーク空間のデータ利活用が進展し、グーグルやアマゾンといった米国の巨大企業(GAAF)が圧倒的な競争力を保持している。
今後はIoTの進展に伴い、現実空間から発生する大量のデータをAIなどを活用して「データ活用のイニシアティブ」を取り戻さないと、日本発のイノベーションが起きなくなると言う危機感が背景にある。

法案は原則IT、データ活用を推進し、オープンデータ、本人関与の下でのデータ流通基盤の整備、国・自治体のシステムの標準化・業務見直し、AI・IoT研究開発の実証、デジタルデバイド等格差の是正が主な内容。そして、今後の計画策定、推進のための官民データ活用推進戦略会議の設置を求めている。

議員立法を提出した自民党IT戦略委員長の平井たくや衆院議員は「世界に目を向けると、あらゆる産業のIT化が加速し、データを活用したイノベーションが次々起っている。企業の国際競争力強化、社会問題の解決、個人の生活の利便性向上に、データの利活用は欠かせない」と語っている。

官民が保有するパーソナルデータ、国や地方公共団体が保有する公共データ(地図・海図、交通量、気象情報等)、不動産情報、健康情報などの多様なデータが安全に有効に活用できれば、新ビジネスやイノベーションの起きるベースができるため、法案成立に関係者は固唾を飲んで見守っている状態だ。