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立岡事務次官、石黒経産審議官のコンビ体制が誕生
強力な布陣で秋からの「成長戦略」実行へ

6月28日、安達健祐経済産業事務次官の勇退に伴う人事異動が発令され、新事務次官に立岡恒良大臣官房長が昇格した。NO.2としてTPPなどの通商対策に当たる経済産業審議官には石黒憲彦経済産業政策局長が回り、昭和55年入省組が2トップを務める今までにない体制となった。
 2年ぶりに事務次官が交代する時期と重なり、7局長が勇退し、7名の新局長が誕生した今回の人事異動は、全局のトップが入れ変わるという大幅な人事刷新となった。特に、事務次官となった立岡氏は官房長からの異例の昇格で、省内では「過去に前例のない人事」と驚かれている。
 新しい大臣官房長には、57年組の日下部聡総括審議官が回り、経済産業政策局長には菅原郁郎製造産業局長、鈴木英夫産業技術環境局長は通商政策局長となった。
 新しい貿易経済協力局長には横尾英博氏(JETRO日本貿易振興会副理事長)、産業技術環境局長には片瀬裕文氏(大臣官房審議官)、製造産業局長には宮川正氏(関東経済産業局長)、商務情報政策局長には富田健介氏(中小企業庁次長)が就いた。
 エネルギー政策の要となる資源エネルギー庁長官には、55年組の上田隆之通商政策局長が、特許庁長官には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)副理事長であった羽藤秀雄氏、中小企業庁長官には北川慎介貿易経済協力局長が回った。
 また、地方経済産業局長も3名が交代し、東北経済産業局長には守本憲弘氏(中小企業庁経営支援部長)、関東経済産業局長には安藤久佳氏(資源エネルギー庁資源・燃料部長)、四国経済産業局長には寺島充氏(中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局長)が着任した。
 
 <解説>この異例な人事の背景には、アベノミクスを支える官邸の意向が大きく反映している。他省庁でも同様の参議院選挙前の「世論を意識した人選」が行われている。立岡氏は昭和55年(1980年)通産省(現経産省)入省組。この世代は優秀な人材が豊富で、中でも省内で人望が厚く、2010年に仙石官房長官を支えた内閣官房副長官補付きとして官邸での評判・実績がパイプ役として買われたものと見られている。
 この55年組の立岡事務次官誕生は、ライバルの財務省より1年次若くなった。経産審議官に回った石黒氏とは都立上野高校、東大法と同じルートを登ってきた同級生コンビであり、内外に大きな課題を抱える日本経済の「日本産業再興」をこのコンビが任されたといって良い。また、56年組のエースの一人、菅原郁郎氏は経済産業政策局長となり、この強力な布陣で、この秋の「成長戦略」の実現・実行を果たしていくことになる。(M)

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