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労働市場こそ構造改革の核
コーポレート・ガバナンスに問題

この時期の海外メディアの関心は、安倍首相が表明した消費税増税といわゆるアベノミクスのゆくえに集中し、既定路線であった消費税増税については比較的冷静な受け止め方が主流であった一方、アベノミクスの次なる矢としてさらなる経済構造改革を求める論調が目立つ結果となった。
 安倍首相による消費税増税とその影響の相殺を狙った景気刺激策の表明について、10月2日付けウォールストリートジャーナルは、景気刺激策を装った公共投資は過去20年にわたって成果を上げていないことを列挙。
 そして、続けて安倍氏を「財務官僚とケインズ主義経済学の囚人ということを露呈した」と批判、公共投資だけでは日本に繁栄はもたらされないと主張した。また、依然としてデフレ脱却を達成できない日本経済にとって「より急速で息の長い経済成長」こそが最も重要であり、ここに安倍氏が新たな改革プログラムを打ち出すチャンスがあったにもかかわらず、今回の消費増税で「新たな逆風」を作り出してしまったとの見方を示した。
 また、同日付けフィナンシャルタイムズは、「増税という財政上の利得の一部を追加経済対策で相殺してしまう決定は財政再建目標を骨抜きにし、財政信頼性を危険にさらす恐れがある」と財政規律の観点から懸念を示している。 
 一方、アベノミクスについて、10月8日付けウォールストリートジャーナルは、法人税減税など税制では「真の前進」がもたらされるものではなく、アベノミクスの成功は構造改革という「3本目の矢」にかかっているとの見通しを示した。
 構造改革が必要な分野としてコーポレート・ガバナンス(企業統治)をあげており、JR北海道のレール異常問題を引用しながら、日本について「コーポレート・ガバナンス・コードがなく、その実施に関する情報開示も最低限で、役員研修についての規則もまったくないという世界でも珍しい国」と表現した。
 コーポレート・ガバナンス改革は、経団連の反対などにより阻まれているとの見方を示し、財政負担もなく実行でき、改革の恩恵が長期的なものになるとして、改革に向けて一層の取り組みを求めている。
 また、同日付けフィナンシャルタイムズは、正規職員と非正規職員が混在する日本の労働市場を「二重市場」であり、能力でなく年齢で正規職に就く人材が決まるメカニズムこそが「生産性の低下を招く」との見方を示している。・・・>申し訳ありませんが、この続きは本誌でご覧ください。

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