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労働市場こそ構改が必要
「女性と移民」がカギを握る

-日本を見る世界の眼 11月後半-

この時期の海外メディアの関心は引き続き「アベノミクス」に集まり、華々しく取り上げられる「アベノミクス」の影で遅々として進まない構造改革に苛立ち、安倍首相の指導力やアベノミクスそのものを問い直す動きが出始めたことが浮き彫りとなった。
11月9日付けのエコノミスト誌は、アベノミクスを巡る経済界と安倍政権との関係について、「表向きはアベノミクスを支持しながら、内心では警戒している」と微妙になりつつあるとの見方を示した。
日本の経済界は、自民党の政権復帰後のアベノミクス始動で、金融政策により誘導された円安で輸出企業の利益が上がり、財政刺激策で建設業界と重工業が潤うなど、アベノミクスの初期段階で恩恵を受けた。
にもかかわらず、アベノミクスの次の段階が企業の協調行動に移り、政府が求めている基本給の引き上げやコーポレートガバナンス改革など経済界としてネガティブなものが含まれていることに気づき、「水面下で抵抗し始めた」と分析しており、これらの打破に向けて安倍首相に強力な指導力の発揮を求めている。
しかし、安倍氏の指導力について、11月16日付けの同誌は、安倍氏が市販薬のオンライン販売の解禁という政権公約を実行に移す決断を下したものの、厚生労働省の後押しを受けた医薬品界者の圧力により方針を覆したことを受け、「弱腰との印象を与えた」と、首相の指導力について疑念を抱き始めていることを匂わせた。
その払拭のためには、安倍氏が一層大規模な構造改革に臨むことを提案している。そのターゲットは、日本の国内総生産(GDP)に占める割合が1%強にすぎない農業ではなく、経済に及ぼす影響は農業の抜本的な改革よりも広範であることが見込まれる労働市場であるとした。
同様に、11月14日付けのフィナンシャルタイムズは、「投資家は安倍氏が真剣であることを示す証拠として構造改革の兆候を見たがっている」と構造改革プロセスの加速を求めており、安倍氏はさらに過激な目標が必要であると説いている。
特に、女性の地位を変える必要性と移民の受け入れを主張した。これらが実現されれば、労働投入量が増えるだけでなく、働く母親のための保育サービスを提供する助けにもなり、イノベーションや世界とのつながりの火付け役にもなるとの見方を示している。

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