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国家戦略の6特区だけには期待

-日本を見る世界の眼 4月前半-

この時期の海外メディアの注目は、消費増税を迎えた日本経済の行方に集まり、今回の増税は安倍首相にとって試練であり、また規制改革を巡る与党自民党との関係次第では安倍氏の政治的影響力が危機にさらされ、日本の経済改革が後退することへの不安が浮き彫りになる結果となった。
4月1日付けウォールストリートジャーナルは、消費増税は安倍氏にとって「最大の試練」としながらも、1997年の消費税率引き上げ時よりは景気もよく、個人消費の落ち込みを乗り切れるかもしれないと期待を示す一方、真のリスクは、安倍氏の政治力の低下であるとした。
安倍氏と与党自民党は、集団的自衛権行使のための憲法解釈見直し、原発再稼働、法人税減税等をめぐり緊張関係にあり、安倍氏が政権の安定性を強調すればするほど、「自民党や官僚機構の既得権と闘うというリスクを冒す可能性が低くなる」ことは必至である。すでに期待を下回っている経済改革のペースはさらに鈍化し、その改革は当初達成しようとしたものよりも控えめなものになるだろうと悲観的な見方を示した。
4月5日付けエコノミスト誌は、消費増税の影響について、4月1日発表の日銀短観を引用しながら、「小売業者を含む多くの企業が増税による景気冷え込みを懸念している」と景気の先行きに悲観的な見方を示し、日銀の追加緩和に期待を示した。
一方で、景気の冷え込みは安倍氏に「成長促進策を断行する圧力をかける結果になる」との見方もあり、これまで構造改革の公約を果たせずにいる安倍政権に対し一層の取り組み強化を求めている。
その中で、安倍政権が3月28日に発表した国家戦略特区6区域は「歓迎すべきニュース」としながらも、「規模は十分だが大胆さに欠ける」との表現で今後の各種規制に対する議論が惹起され、いわゆる「岩盤規制」に風穴が空き、全国へ波及することへの期待を示した。

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