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さらなる経済改革必要が主流

-日本を見る世界の眼 4月後半-

この時期の海外メディアの注目は、引き続き消費増税を迎えた日本経済の行方に集まり、増税後の景気動向に弱気な向きが強い中で、労働賃金など一部でアベノミクスが目指した効果が現れつつも、日本経済の復活には道半ばであり、さらなる経済改革が必要であるとする論調が主流となった。
4月17日付けウォールストリートジャーナルは、4月からの消費増税により年内は成長が鈍化すると予想される向きが強い中で、日本企業のアニマルスピリット(野心的意欲=企業の投資行動の引き金となる主観的な期待)が動き出しているとの見方を示している。
特に、労働市場での変化が顕著であり、デフレ状況下でも賃上げを発表した企業が100社を超え、パートタイム賃金が3%のペースで上昇し、今春の新卒者の雇用拡大計画を発表した企業も多いことは注目に値するとし、日本最大級の小売リチェーン「ユニクロ」が臨時スタッフ1万6000人を正社員に転換する方針を発表したことに最大限の評価を与えた。
過去20年間で「非正規」労働者が日本の労働力の35%強に拡大してきたものの、「正規」対「非正規」の力関係はシフトしつつあり、日本の労働力の3分の1に相当する労働者が賃金上昇と雇用安定を要求できる環境になりつつあるとの判断を示している。
その反面、3月の日銀短観を引き合いに出し、日本は「まだ森の中から抜け出せていない」との見方を示し、企業は消費増税後3ヶ月間の景気先行きに警戒感を持ち続けており、手放しでは喜べない現状にあるとした。日本経済の復活には依然として多くの課題が残っており、これまで以上に広範な改革は決定的に重要であり、このためには安倍首相の強力なリーダーシップが不可欠であるとしている。
一方、4月19日付け英エコノミスト誌は、安倍氏の経済政策におけるリーダーシップについて、日本経済をデフレの泥沼から引きずり出すという決意、また、国内の圧力団体の反対に抗し、米国主導の地域貿易交渉である12カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)妥結への決意は高く評価すべきものである。
しかし、米国など一部の国々では安倍氏が時折見せている、日本の歴史に対する修正主義的な姿勢を不安視しており、それが日本経済復活の足枷となることへの懸念が依然と存在するため、安倍氏は当面経済に専念すべきとの見方を示している。

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