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2060年8157兆円の債務残高は根拠がデタラメ

4月末に財政制度等審議会(財政相の諮問機関)が、現行制度のままだと2060年には国・地方の債務残高は今の6倍超の8157兆円(GDPの約4倍)に膨らむ、と発表したが、どうやらデタラメらしい。
藤井聡京大大学院教授によると、前提となる数字にごまかしがあるそうだ。
実質2%、名目3%を前提に、基礎財政収支を2020年までに黒字化しても、現行のままでは2060年には財政が破綻するように導かれている。
その際、①金利の仮定が3・7%、②支出の仮定がGDPの4分の1(23~29%)、③税収の仮定が、政府税収は19・3%で一定としている。
まず、名目成長率が3%だと、過去のデータから金利は2・45%程度になる。現在は、0・7%であるから、仮に金利が1・5%とすると、累積債務はGDPの約1・9倍にしかならない。
次に、支出と税収の関係で、両者の差がプライマリーバランス(PB)であり、インフレ基調であればPBは改善し、デフレならばPBは悪化となる。政審の報告書では、名目成長率は3%というインフレ基調、PBではデフレ基調の悪い数字を使っている。
従って、まともな数字の金利2%、名目成長率3%で計算すると、PBは1%増だが、累積債務はGDPの1・8倍にしかならない。財審の「4倍以上」にはならず、現在の「約2倍」より改善される。
財審の
いい加減な数字で国民に危機感を強要し、大マスコミを使ってキャンペーンを貼るのは許せない、と藤井教授は怒っていた。

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