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-日本を見る世界の眼 12月下旬-

この時期の海外メディアは、12月14日に行われた総選挙によって安倍首相率いる自民党を中心とする与党が勝利を収めたことを一様に報じている。安倍氏は強化された政治基盤を背景にこれまで主導してきた構造改革を加速させるチャンスであり、安倍氏に一層のリーダーシップの発揮を求める論調が主流となった。
12月15日付けウォールストリートジャーナルは、安倍氏は総選挙での勝利によって「国民から経済再生のチャンスを与えられた。安倍氏がこのチャンスを無駄にすれば、投資家はもう次の3番目のチャンスは与えないだろう」と安倍氏にとってもう後がないとの見方を示した。同時に、投資家は安倍氏の政策に
「懐疑的な」見方をしており、「根源的な」規制の改革を怠っていると批判的な見方を紹介している。
長期的な経済成長のためには、「より自由な貿易」、「より柔軟な国内市場」こそが不可欠であり、これらの改革なしにはアベノミクスには紙幣の印刷と円安以外にはほとんど何もないことになり、安倍氏がこれまで以上の取り組みなし4年の残り任期を費やすことについては「それほど忍耐強い投資家もいない」という表現で安倍氏にリーダーシップの発揮を求めている。
同日付け独フランクフルター・アルゲマイネは、「与党の勝利は安倍氏を日本に過去数十年で最強の首相にする」と安倍氏の政治基盤が強化されるとの見方を示したが、問題は「これから何を行うか」であり、安倍氏が選挙期間中言及しなかったアベノミクスの「具現化」についてどのように舵取りをするかにかかっているとした。
今後、安倍氏が偉大な改革者として後世に名を刻むか、これまで通り単に日銀に圧力をかけ、量的緩和により新たな金融バブルを形成する手法を続けるのか、安倍氏の評価を決定づける時は遠くないとの見方を示した。
12月16日付けフィナンシャルタイムズは、与党の勝利は「経済低迷の循環を打開させるため安倍氏が主導する取り組みへの重要な後押しとなる」と歓迎しながらも、「多くの国民は“アベノミクス”の恩恵を実感するに至っていない」と日本国民の中にもアベノミクスに対する評価は十分なものではないとの見方を示した。
安倍氏は2017年4月に消費税10%に引き上げるまで賃金、物価、消費、投資が上昇する好循環が確立されなければならず、国民の信任を得た安倍氏は今後ますます野心的な構造改革を断行しなければならない状況に置かれ、与えられた信任に応えなければならないと奮起を促している。

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