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開発支援ネットワークが発足
併走コンサルにより、切れ目なく事業化へ

先月30日、文部科学省、厚生労働省、経済産業省という3省主催の第1回全国医療機器開発会議が東京・三田の三田共用会議所講堂で行われた。

これは、内閣官房(健康・医療戦略室)と3省が連携し、複数の専門支援機関による開発支援体制、オールジャパンによる医療機器支援ネットワークが出来上がった“キックオフ”を告げる集いであった。今後、わが国の高いものづくり技術力を生かし、医療機器・システムの実用化にむけた研究開発、医療機器承認審査の迅速化、人材育成など、開発の初期段階から事業化に至るまで、切れ目のない支援を行う「医療機器開発支援ネットワーク」が立ち上がった。
挨拶に立ったオールジャパンでの医療機器開発合同推進委員会の菊池眞委員長は「このような連携体制は、いまだかつてない歴史に残る取り組みであり、世界でも例がない」と手放しで絶賛した。
昨年6月の「日本再興戦略改訂2014」では、医療産業分野が成長の原動力に位置づけられ、「国民の健康寿命の延伸」に戦略的に取り組むと明記された。そして、日本の医療機器市場規模も世界と同様、約2・7兆円(平成25年)と拡大してきている。
しかしながら、医療機器の開発・事業化は①医療現場のニーズ把握が難しい、②販売を見据えた事業化・知財・ファイナンスなどの戦略が難しい、③医療機器開発法を見据えた開発計画・臨床試験計画、臨床現場、薬事申請など専門性が高く対応が難しいなど、ハードルが高かった。
今回のこのネットワークでは、市場探索やコンセプト設計の初期段階から、ある程度の知財・薬事・ファイナンス戦略を練ることの重要性を指摘、医療機器の開発・実用化に取り組む企業・大学に対し、『伴走コンサル』による医療現場ニーズに関する情報提供や各開発段階における諸課題(海外展開など)へのアドバイス実施といった切れ目のない支援を行っていく、としている。
会議では、まずこの「医療機器開発支援ネットワーク」について、経産省医療・福祉機器産業室の土屋博史室長から説明があり、「医療機器開発支援ハンドブック」の利用法などを紹介した。次に、医工連携事業における伴走コンサルのベストプラクティスとして、大田区と神戸の成功事例が紹介された。
そして、この支援ネットワークの7つの要素について、施策内容の説明が各省庁や関係機関より説明がなされた。1つめの技術シーズの発掘では文科省が、2つめの技術開発では経産省・産総研・NEDO、3つめの臨床評価で厚労省、4つめの安全性評価・薬事申請では国立医薬品食品衛生研究所と医薬品医療機器総合機構、5つめの販路開拓・経営相談では中小企業基盤整備機構・MEJAPAN・JETRO、6つめの資金の供給では産業革新機構や地域経済活性化支援機構、医療機器センターらが解説した。

オールジャパンによる医療機器開発

オールジャパンによる医療機器開発

「医療機器開発支援ハンドブック」における支援施策の全体構成

「医療機器開発支援ハンドブック」における支援施策の全体構成

医療機器開発支援ハンドブック

医療機器開発支援ハンドブック

無理なく円滑な医療機器産業への参入のかたち

無理なく円滑な医療機器産業への参入のかたち

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