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柔軟剤の香りがブームで香粧品が好調

上半期の現状 少子高齢化が響いてきた食品香料

平成26年1-6月の日本香料工業会の香料統計によると、香料の6割を占める食品香料は製造数量で前年比9・1%減、販売数量で同15・8%減となった。製造金額では前年比ほぼ横ばいであったが、販売金額は同3・2%減となった。「4月の消費税の増税による落ち込みは軽微であったが、円安による原料アップで加工食品が影響を受け、食品値上げによる購買意欲の落ち込みと6月以降の冷夏により、販売はさらに落ちているとみている」(香料工業会・染谷専務理事)。加えて、少子高齢化がボディーブローのように効き始めてきている。またコンビニでの100円コーヒーの流行は食品香料にとっては逆風であり、新しいフレーバーの登場が望まれている。
香料の15%を占める香粧品香料は製造数量で同6・4%増、販売金額も同13・6%増と伸びたのは、洗濯における柔軟剤の上質化がトレンドになってきたことが大きい。今後もよりグレードアップした製品への需要が強く、メーカーも香りによるリラックス感を訴求ポイントにしていることから今後も安定して市場を伸ばしていくだろう(同)。
天然香料、合成香料を加えた香料産業全体の1-6月の製造は3万3269トンの同6・2%減、販売金額は同1・2%増の1023億8100万円となった。
日本の香料産業は多品種少量生産で付加価値が高く、高品質できめ細かい香りに柔軟に対応できる。今後、国内は少子高齢化が進むため、大きな成長は望めない。しかしながら海外市場開拓はまだ緒についたばかりだ。海外でのブランド化、高級香料としての地位を獲得する戦略で望めば、着実に市場をつかんでいけるであろう。
アベノミクスにより、株価が1万9千円台に入り、景気の先行きに明るさが見え始めてきた。そのため、業界関係者は「新しい食品フレーバーがヒットしてくれないか」と期待を寄せているが、しばらくは香粧品香料が業界を引っ張る構造が続くと見ている。

平成26年(1-6月)香料統計( 日本香料工業会 会員アンケートによる)

平成26年(1-6月)香料統計( 日本香料工業会 会員アンケートによる)

香りのタイプ

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