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わが国の意匠権の情報を世界に発信
WIPO・GDDに48万件の意匠広報を提供

グローバル化に合わせ、ハーグ協定に加盟

 特許庁はWIPO(世界知的所有権機関)と協議を重ね、8月1日から、WIPOが保有する世界的な意匠情報データベース「グローバル・デザイン・データベース(GDD)」に対し、平成12年以降に発行されたわが国の意匠公報、およそ48万件を提供し、今後も、随時、わが国で登録された意匠の公報を提供していくことを決めた。 

これにより、GDDには合計70万件以上のデータが掲載されることになり、データベースの情報がより充実する。GDDに日本の意匠公報が掲載されることで、わが国の質の高い審査を経た意匠権の情報が世界に発信される。また、わが国のユーザーが諸外国の公報と一括で検索できるようになり、グローバルなデザイン戦略を策定する上での有効活用が期待されている。
わが国は、国際的な意匠権の取得環境を法制度面で整備するため、平成27年2月に49の国と政府機関が参加する「ハーグ協定(意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定)」に加入し、5月13日から協定締約国での簡便、低廉な意匠権の取得と管理が可能となった。
この制度を利用すると、1つの国際出願手続きで簡便に各国での意匠権取得が可能となり、権利の維持管理を含めた直接、間接のコスト削減を図ることができる。近年、わが国企業がグローバルに事業を展開する際に、デザインの重要性が増している。国際競争力を確保する上でも、意匠権の確保は重要であり、意匠権が設定されたデザインであることを世界に発信していくことが、模倣品対策にとっても有効である。
わが国は、意匠権を審査するために約900万件の意匠情報、資料を検索データベースに蓄積している。これら意匠広報を今後、WIPOにも順次、提供していくことで、世界の意匠審査の質の向上に貢献できるとしている。

*グローバル・デザイン・データベース(GDD)とは
WIPOが無料で提供する、登録意匠の検索及び詳細情報の照会を一括して行うことができる情報提供サービス。2015年1月よりサービスが開始され、現在、WIPOの国際登録(約4万件)、カナダ意匠公報(約15万件)、ニュージーランド意匠公報(約4.4万件)の合計約23.4万件のデータが蓄積されている。今般、日本の意匠公報の提供も開始されることで、合計70万件以上のデータが掲載されることになる。

ハーグ協定に基づく意匠の国際登録制度

ハーグ協定に基づく意匠の国際登録制度

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