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排ガス規制逃れで不正プログラム
「クリーンディーゼル」販売に大幅ブレーキ

独の大手自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)がディーゼルエンジン車の排ガス規制を不正に逃れていた事件で、最高経営責任者(CEO)のマルティン・ウインターコルン氏が辞任した。

不正を調べたのは米国のウェストバージニア大付属の研究チームで、欧州の非営利組織からの依頼で欧米メーカーのディーゼルエンジン車を調べた結果、明らかになったもの。VW社はこの10年で世界での販売台数を倍増させ、トヨタ自動車と並び1000万台を販売、世界一を競っていた。
VWによると、対象となる自動車は「EA189」というエンジンを積んでいる、ディゼル車でも小型の部類で約1100万台、日本市場には入ってきていない。VWでは、リコール及び対応に特別損失として65億ユーロ(約8700億円)を計上、CEOが辞任に追い込まれた。
この問題で、米国環境保護局(EPA)はVWに対し、最大180億ドル(約2兆1600億円)の制裁金を科す可能性があり、VW社の2014年の営業利益(約1兆7000億円)を上回る金額となり、VWの経営母体を揺るがしかねない。
また、VWの失速は、ギリシャの財政問題やシリアの難民問題でリーダシップを発揮していた独経済が揺ぎ、EU全体の失速を招く「危険水域」に入ってしまう。
特に、VWの多くの利益は中国市場からもたらせており、この中国経済も低成長に沈んでいくとなると、2国(中独)発の世界恐慌の恐れも出てきた。
他の自動車メーカーへの波及が懸念されており、事態は楽観を許さない。

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