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グレートカンパニー

グレートカンパニー

第31回
『グレートカンパニー』
~優れた経営者が数字よりも大切にしている5つの条件

リッチ・カールガード 著/ダイヤモンド社 刊/2,000円(税別)

優れた企業を支える三つの要素のうち
「ソフトエッジ」の重要性を論じる

現代における「優れた企業」の評価基準は何だろう? 年商や市場シェア、ROE(株主資本利益率)だろうか? それともビジョンや戦略の実効性や、実行のスピードだろうか? 本書によれば、それらは、企業を構成する要素の三角形の二つの辺にすぎない。もう一つの辺が本書のテーマである。
表紙にも描かれている三角形の底辺は「戦略的基盤」。その上に乗っかる二辺は「ハードエッジ」と「ソフトエッジ」だ。それぞれに五つの柱があり、ハードエッジは「スピード」「コスト」「サプライチェーン」「流通」「資本効率」。いずれも数字で管理することが可能なものであり、これらを有効にコントロールできなければ、企業は前進しない。
ソフトエッジは「信頼」「『知性』」「チーム」「テイスト」「ストーリー」からなる。いずれも人間の感情や心理に関わるものであり、数字で測ることができないものだ。それゆえ、企業経営において軽視されやすい。
おそらくソフトエッジについては、多くの企業で「自然に任されている」のではないだろうか。数値化できないこともあり、とくに意識しては強化されない。だが、これを改めて意識することで、差別化が図られ、イノベーションも生まれやすくなるのは間違い無いだろう。
ただ、ソフトエッジの五本柱はいずれも一朝一夕には強化できない。「経験」によって磨かれていくものだと思う。戦略の実行やハードエッジではスピードが重視されるが、ソフトエッジは、焦らずじっくり培っていく必要がありそうだ。
(情報工場編集部)

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