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最速の仕事術はプログラマーが知っている第32回
『最速の仕事術はプログラマーが知っている』

清水亮 著/クロスメディア・パブリッシング 刊/1,480円(税別)

現代人の「情報」とのつきあい方を
プログラマーの仕事のノウハウから学ぶ

「情報」とは何か。現代人の多くが、インターネットで収集され、コンピュータで処理されるものだけを「情報」と認識しがちなのではないだろうか。だが本来、人間が受け取る「情報」は、非ITの手段によるものも多い。実際に人と対面した時に受け取ることができる情報は膨大なものだ。料理の味や香りなどをITで伝えることは今のところ不可能である。
そんな情報収集・情報処理の手段としてのITの限界をいちばんよく知っているのが「プログラマー」なのだと思う。本書では、効率的な仕事が要求されるコンピュータのプログラマーが、他業種・職種にも応用できる仕事のコツを紹介している。もちろん実用書として十分活用できる本ではあるのだが、単なるノウハウ本ではない。現代社会において、人はどのように「情報」とつきあっていけばよいのかを深く考えさせられる内容なのだ。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)から「天才プログラマー」に認定されている著者は「本当に重要な情報はWebでは検索できないことが多い」と言い切る。実際に彼は、定期的に「徒歩で移動」する習慣をつけ、視点を変化させることで「重要な情報」を得るようにしている。
つまり「重要な情報」は、「最速」ではなくじっくりと泥臭い手段で獲得できるものということだ。著者の言う「最速の仕事術」は、非効率な仕事を単純に切り捨てることではない。「重要な情報」以外の部分を徹底して効率化し、それによって重要なことにじっくり取り組めるようにする。そんな一種の「選択と集中」といえるのかもしれない。(情報工場編集部)

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