政策と産業の最新動向を伝え、解説する“クオリティペイパー”


11月11日、53年ぶりに三菱重工の国産航空機MRJが初飛行を成功させた。同社が7年半の歳月をかけた座席数が20~99席クラスのリージョナルジェット旅客機だ。2017年にはエアラインに納入され、本格的運用が始まる予定だ。
現在、世界の航空機産業・運送事業の規模は約85兆円。20年後には世界の航空旅客数が今後2・5倍に成長すると見込まれており、航空機需要が急増すると予測されている。大中型旅客機は米国と欧州の寡占状態にあり、それ以下のクラスの中小型旅客機(220~100席)やリージョナルジェット旅客機市場に各国が新規参入を目指し、競争が激化している。
航空機は自動車に比べ、約100倍に及ぶ300万点もの部品で構成されており、幅広く複雑なシステムのため、産業の経済波及効果も大きい。しかしながら、リージョナル市場はカナダやブラジルが先行して大きなシェアを有しており、そこに中国、ロシアに次ぎ、日本のMRJが名乗りを上げたわけである。
今後、航空機産業として離陸するには、①機体装備品のシステム化への対応、②コスト、量産性重視への対応、③複合材料などを扱う製造装置が育っていない、④航空機整技術やノウハウの蓄積―などの課題が横たわっている。
日本の技術で初飛行したといっても、国産部品の比率は30%と聞く。世界の航空機産業の構造変化も大きく変わりつつある。MRJを離陸させていくには、世界のリージョナル旅客機の運行会社との連携が不可欠だ。課題はあるが、ぜひテイクオフして欲しい産業の1つだ。

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