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内陸直下型地震が連発で起きる
「未だ余震止まらず、予測も不能」

 4月14日熊本県益城町を襲ったM6.5、震度7の内陸直下型の地震に続き、熊本市北東部でM7.3、震度6強の地震が起き、大きな被害をもたらした。
 当初、気象庁は比較的範囲が狭かった震度7の後の余震に注意を呼びかけていたが、M7.3の方を「本震」とする異例の発表を行い、「今後についても予測がつかない」と前例のない今回の地震に対し、注意を呼びかけるのが精一杯の状況となった。

政府は17日、「全力を挙げて対処する」方針を明らかにし、安倍首相は「被災地への救援物資の増強と激甚災害への指定を急ぐ」考えを示した。17日現在、被害状況は死者42人、行方不明者約10名、けが人約1000人、停電約3万5千戸、断水約25万5千戸、11万人が避難所などへ避難している。
このため、熊本、大分、宮崎の3県では17ヶ所で土砂災害が起き、九州自動車道や大分自動車道が一部通行止め、九州新幹線は脱線し、運休となり、熊本空港ターミナルの損傷から航空便は終日欠航となり、交通インフラがマヒ状態にある。
比較的震源の浅い(10キロ)直下型の地震が活断層で起きたことで東大地震研の平田直教授は「日本中どこでも起こりうる可能性がある」と指摘した。また余震も17日までに、3日間でM3・5以上が165回も観測され、異例の余震の多さが避難民を恐怖に陥れている。
立命館大学の高橋学歴史都市防災研究所教授は「2011年3月11日の東日本大震災の3年前の2008年岩手・宮城内陸地震(M7・2)と類似している。南海トラフ地震の前奏的意味合いが強く、数年内に南海トラフ発生が懸念される」と指摘した。
このための経済的な損失は一時的にしても数兆円に達すると考えられ、景気の回復にも少なからず影響が及ぶものと考えられる。
今回の地震では、避難すべき学校や公共施設が耐震強度不足で壊れて使えなかったり、司令塔となるべき自治体庁舎が損壊してしまった。また、避難所の耐震補強をしなければ災害時には意味を成さないことが教訓として残った。
そして、救援物資の面でも、配布するための職員が不足し、交通網の悪さも加わって、肝心の水や食料がモノは大量にあるのに避難所に届かない事態が今回もまた露呈した。

内陸直下型地震の直撃で、瓦屋根と鯱が落ちてしまった熊本城(時事通信)

内陸直下型地震の直撃で、瓦屋根と鯱が落ちてしまった熊本城(時事通信)

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