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2023/03/10

産業・社会構造をクリーンエネルギー中心に ~GX実現に向けた方針決定

 「GX実現に向けた基本方針」が2月10日、閣議決定された。主なポイントは、①GX(グリーントランスフォーメーション)に向けた脱炭素化を図る、②「GX移行債」を発行し、成長志向型カーボンプライシング構想」の実現・実行――としている。

 

 昨年7月27日から岸田総理大臣を議長とするGX実行会議が開催され、昨年末に基本方針が取りまとめられた。その後、パブリックコメント等を経て、本日、閣議決定された。その後、パブリックコメント等を経て、閣議決定が行われた。

 昨年2月のロシアによるウクライナ侵略以降、エネルギー安定供給の確保が世界的に大きな課題となっている。その上に、気候変動問題への対応もあり、GXを通じ、脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の3つを同時に実現する目標を設定した。

 

 閣議決定では、主に以下2点の取組を進める。

・エネルギー安定供給の確保に向け、徹底した省エネに加え、再エネや原子力 などのエネルギー自給率の向上に資する脱炭素電源への転換などGXに向けた脱炭素の取組を進める。

・GXの実現に向け、「GX経済移行債」等を活用した大胆な先行投資支援、カーボンプライシングによるGX投資先行インセンティブ、新たな金融手法の活用などを含む「成長志向型カーボンプライシング構想」の実現・実行を行う。

GX実現に向けた基本方針

 

 西村経産大臣は2月14日、2023年度からスタートする「GXリーグ」に向けたシンポジウムに参加し、次のように述べた。

 「2050年カーボンニュートラルの国際公約実現だけでなく、日本が強みとする技術力で、産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心に転換させ、GXで世界をリードしていくことが重要だ。

 成長志向型カーボンププライシング構想では、手法を段階的に導入し、炭素による値付けを行い、製品の付加価値や収益を向上させ。投資を促進していく。

 GXリーグにおける排出量取引制度は、自主的な枠組みとして、4月から取組を開始する」と述べた。GXリーグとは、カーボンニュートラルを産業の成長の好機ととらえ、国際競争力をつけるため、GXに取り組み積極的な「産・学・金」がプレイヤーと一緒に、経済社会システムの変革に向けた議論と、新たな市場創造の自薦の場として、今年2月に設立された。

 また、経産省は、G7世界経済フォーラム第4次産業革命センターと共催で、4月29日と30日の両日、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)サミット」G7デジタル・技術大臣会合公式官民イベントを、群馬県・渋川市の伊香保で行うことを発表した。

 

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