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2023/10/05

今年の冬季の電力需給見通し ~総合資源エネルギー調査会

 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会(小委員長代理・秋元圭吾(公財)地球環境産業技術研究機構システム研究グループリーダー)は、このほど今冬の電力需給の見通しと今夏の振り返りを行った。

 

 2023年夏季は、各地で記録的な暑さとなり、最高気温35度Cを上回る日が平年より多かったものの、追加供給力対策や節電の効果等により、電力供給は安定して推移した。

 今年の冬季の電力需給見通しは、10年に1度の厳しい寒さを想定した電力需給に対する予備率は、北海道、東北、東京エリアで5・2%、2月は5・7%となった。

 9月19日に気象庁が発表した「寒候期予測」によれば、今冬の気温の見通しは。北日本で平年並みか高く、東・西日本と沖縄・奄美では高い見込み。

 16年度以降、東京エリアの厳寒H1想定は右肩上がりの傾向が続いている。23年度の想定地は22年度の想定値から30万kWの上方修正(5473kW)を行った。22年度の東京エリアは暖冬であったこともあり、その年の厳H1需要想定5443kWに比べ、実績は5179kWであった。

 最近の燃料動向をみると、昨年は新型コロナやウクライナ情勢等の影響を受け、LNG・石炭の燃料価格が急騰した。最近は、欧州のガス貯蔵や暖冬予報もあり、燃料価格は落ち着いてきている。

 

(中略)

 

電力需給見通し

 

 今冬においては、厳気H1需要に対する予備率は、全てのエリアで5%を確保している。電力トラブルや燃料調達リスク等が発生した売位に対応できるよう機動的な供給力を確保する準備をすすめつつ、10月の委員会で冬季対策を決定する、としている。

 なお、夏季の電力需給をふりかえると、16年度以降、東京エリアの最大需要実績は右肩上がりで推移していた。23年度の想定値は179万kWの過去最大の上方修正を行った。

 23年度の最大需要は、猛H1想定の5931万kWを406万kW下回る5525万kW(7月18日)となった。この要因は、節電要請や新型コロナウイルスの5類感染症移行に伴う、外出の増加によるエアコン・照明利用の減少、湿度や日射量の気象影響等が考えられる。

 

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