社告  令和6年1月の能登半島大地震ならびに9月の能登豪雨に見舞われた被災者の皆様に 心よりお見舞い申し上げます。    経済産業新報社

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2024/12/08

工作機械メーカー強さの秘訣 ヤマザキマザック

100年ブランドの信用と実績

 

① 強み

 

1つ目は、100年にわたる工作機械の開発・生産・販売の実績がある。1968年にはいち早く、米国に進出して海外展開を始めた。北米、欧州、アジアでのさまざまな顧客ニーズの蓄積がある。
2つ目は全世界で約80カ所のサービス拠点を配置し、顧客の課題に対してアフターサポートも含めトータルソリューションを提供している。さまざまなタイプの工作機械を取り扱っており、顧客の要望に一緒になって検討していく基盤がある。
現在は日本、米国、英国、シンガポール、中国、インドに工場を展開しており、ブランドの信用力にもつながっている。工作機械もコモディティ化が進んでいるが、最終的な決め手となるのは機械製造時のすり合わせ技術、提案力、サポート体制などであり、同社はこれらに強みがある。

 

②持続的成長のための取り組み

 

世の中のトレンドは脱炭素化で、製造業も同様であり、今後はEVなどの環境関連産業の発展に寄与していく必要がある。同社はEVのモータケースやインバータの冷却装置などの加工に用いられるFSW(摩擦攪拌接合)機能を搭載した工作機械を2014年に発表し、自動車産業などのニーズに応えている。 また、同機能は、半導体製製造装置の部品加工にも活かされている。
製造業は労働人口の減少や熟練工の不足などの課題に直面している。これに応える自動化システムなどの開発を常に先を見据えている。

 

③人材育成への取り組み

 

ものづくりDXを推進するリーダーを育てるファクトリーサイエンティスト協会に参画し、社内にも講座を設けて研修を行っている。社外向けでは、小中学生にものづくりの面白さを知ってもらえるよう、2019年に美濃加茂市で体験型工作機械博物館を開業した。さらに、近隣の工業高校に社内の技能士(現代の名工)を派遣し、生徒に技術指導を行っている。

 

・会社名 ヤマザキマザック株式会社
・代表者名 代表取締役社長 山崎 高嗣
・従業員数 約8700名(グループ合計)
・工場所在地 (国内) 愛知、岐阜、三重、( 海外) 米国、英国、中国、シンガポール、インド

 

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