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日本の科学をけん引する若手女性研究者4名を表彰 ~第 17回「ロレアル ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」
7日、日本ロレアル(ジャン-ピエール・シャリトン代表取締役社長))は、 2022年度第17回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者4名を選出し、東京・青山の国際連合大学ウ・タント国際会議場にて授賞式を行った。
シャリトン社長のビデオメッセージの後、この事業を支援している日本ユネスコ国内委員会事務総長の岡村直子文科省国際統括官が「我々の中期計画の中の最優先課題は、ジェダー・イコーリティ(社会・文化面での男女格差是正)です。今後とも女性科学者を支援していきたい」と挨拶した。
物質科学は、広島大学大学院助教の片山春奈(かたやまはるな、25歳)さん、東京大学大学院工学研究科特任教授の木幡愛(こはたあい、28歳)さん、 生命科学では、東北大学大学院歯学研究科の佐々木晴香(ささきはるか、28歳)さん、東京大学大学院薬学研究科の野口朝子(のぐちあさこ、28歳)さんに、それぞれ奨学金 100万円が授与された。
片山さんは、電磁回路ブラックホールからのホーキング輻射の研究で、次世代量子コンピュータの実現に近づけた。木幡さんは、難治性疾患治療に有効な核酸医薬の実用・応用の道を開いた。
佐々木さんは、喘息の病態におけるメラトニン受容体関与を解明し、新たな治療薬の基盤を確立した。野口さんは、記憶情報の多様性における神経回路のメカニズムを発見、今後の認知症などの神経疾患の解明につなげた。
世界最大の化粧品会社ロレアルグループは、2005年よりユネスコと協力して「ロレアル-ユネスコ女性科学者日本奨励賞」を創設、今年度までに67名の若手女性科学者(博士後期課程に在籍または同課程に進学予定)を奨励している。
なお、日本の女性研究者の割合は17・5%とOECD加盟国中最下位。今年は、山形県立米沢興譲館高等学校の生徒と、科学や教育分野の有識者とのオンラインによるパネルディスカッションを併催 。「研究や科学は男性のもの」といったジェンダーによる無意識の偏見を払拭するための最適解などについて対話を行った。
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