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4兆円に向けて足踏み見通し ~SEAJ半導体製造装置の需要予測
日本半導体製造装置協会(SEAJ、河合利樹会長/東京エレクトロン代表取締役社長兼CEO(写真))は7月6日、半導体製造装置の需要予測を発表した。2023年度の日本製装置販売高は前年度比23%減の3兆201億円になる見通しだ。
1月の予測では日本製装置販売高は約3兆5000億円と予測していたが、メモリーを中心とした設備投資の回復に時間を要する現状が反映された格好だ。
欧米を中心としたインフレの進行、政策金利の引き上げに加え、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギー価格の高騰、マクロ経済への不安から購買意欲が低下している。パソコンやスマートフォンの出荷台数は前年割れが見込まれ、半導体もメモリーを中心に生産調整が続いている。中国を中心に成熟世代向けの設備投資が継続している状況を加味しても市場縮小は避けられないとした。
2024年度はメモリーの復調に加え、ロジック・ファウンドリーも投資が回復するとともに、各国政府の支援の下、大型設備投資が計画されており、好調な投資が見込まれるとして30%増の3兆9261億円とした。2025年度も引き続き堅調な投資が継続するとして10%増の4兆3187億円と予測した。
5月に新会長に就任した河合会長は、2022年度の半導体製造装置の売上高が3兆9222億円と最高額を記録したことに言及し、「半導体の重要性が世界的に認知されている今、グローバルな市場環境の変化に迅速かつ柔軟に対応する。会員企業とともに業界及びSEAJが更なる発展を遂げることができるように努力していく」と挨拶した。
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