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内外好調の建機出荷、3・2兆円に ~建機工が需要予測発表
一般社団法人日本建設機械工業会(本田博人会長)が8月3日に発表した需要予測(建機メーカー62社、年2回、7月調査)によると、2023年度の出荷金額は、内外ともに部品・部材の納入遅れが改善されてきたことにより、3兆1921億円(前年度比5%増)、3年連続の増加と予測した。
23年度の国内出荷予測は、上期、下期ともでトラクタや油圧ショベルなど8機種が増加または横ばいとなり、23年度通年では9601億円(同4%増)3年連続の増加、2月時点の予測を451億円上方修正した。
23年度の輸出は、国内同様、部品・部材の納入遅れが改善されてきことに加え、船舶の需給も改善されてきたことから続伸、上期は最主力機種の油圧ショベルが同6%増するなど、23年度合計では2兆2320億円(同5%増)と3年連続の増加が見込まれる。今年2月の予測と比較して、890億円の上方修正となった。
また、24年度についても、国内では安定した公共投資や民間設備投資が継続し、9746億円(同2%増)と予測。輸出も、土木機系機械を中心にさらに続伸すると予測している。
通年では2兆2320億円(同5%増)となり、3年連続で増加すると予測。24年度は合計で過去最高の3兆2768億円(同3%増)となる見込みだ。また、補修部品を加えると、3兆円6294億円と4兆円出荷の大台が見えてきた。
今回新たにトピックス調査が加えられ、需要予測に影響を与える要因としては国内は鋼材・資源価格の上昇の答えが多く、海外ではロシア・ウクライナ問題や各国中央銀行の利上げの影響を上げる答えが多かった。
また、仕向先別出荷金額の推移をみると22年度は北米の割合が急増し、欧州と合わせると全体の4割を超えた。
本田会長は「2050年における建設施工のカーボンニュートラル実現、DXなどの新しい政策への対応、国際競争のさらなる激化など建設機械業界を取り巻く環境変化は著しい。引き続き建機産業の力を強化していく」と述べた。
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