社告  令和6年1月の能登半島大地震ならびに9月の能登豪雨に見舞われた被災者の皆様に 心よりお見舞い申し上げます。    経済産業新報社

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2024/02/05

葛飾区の介護・福祉施設向け 約200事業所が受講 ~都内初、BCPの検証訓練実施研修会

 東京都の東に位置する葛飾区は柴又の寅さんで有名な人情味あふれる、昭和の下町の情緒を醸している町である。そこで、介護・障害福祉事業所向けに、区の委託事業として、業務継続計画(BCP)の検証訓練を実施する方法を学ぶ研修会が実施された。
 実施したのはTESOL International Japan(テソルインターナショナルジャパン)社(尊田京子代表)。このようなBCPの研修会は都内では初めて。葛飾は5人に一人が高齢化している地域で、介護・障害福祉事務所は入所系、通所系、訪問系、居宅系併せて数百カ所ある。
 この地域は江戸川と荒川に挟まれた地域で一旦水害が起こると大きな被害が予想されている。また、近年は地震や火災など不確実な要素も予想されており、区ではBCPの作成支援に力を入れてきた。BCPの策定に加えて、事業所での周知、研修、訓練、BCPの見直しの「BCPの運営」までが法的に義務となっており、事業所からの要望に基づき今回の研修訓練会の実施となった。

 

 研修会は「かつしかシンフォニーヒルズ」を会場に、1/15、1/17、1/18の3日間、それぞれの対象事業所に分かれて開催され、計6回、約200事業所が受講した。今回は、葛飾区の災害特性を踏まえた災害状況シナリオを提示し、シミュレーションを通じて、災害時の具体的なイメージを浮かべながら、取るべき対処の方法を学んだ。

 

BCP研修の模様

 

 参加者からは「BCPの不備や改善点がわかった」、「職員・スタッフへの研修の仕方が理解できた」、「周辺施設との連携のやり方を教えてもらえた」と好評であった。
 とかくBCPは計画を作っただけでとどめ置かれることが多いが、こうした研修を通じ、「検証訓練」が必要である。他の自治体にもこうした研修が広まることで、いざ災害の時に被害を最小限に抑えられる、そんな印象を強く持った取材であった。(成)

 

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