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理工系と医歯学系によるイノベーションに期待 ~東京科学大学が創立
TITとTMUDが統合
理工系でトップクラスの東京工業大学(TIT)と医歯学系トップクラスの東京医科歯科大(TMDU)の2つの国立大学法人が統合し、新たに東京科学大学(サイエンス・トウキョウ=ST)が10月1日設立され、東京・大岡山の東工大蔵前会館で創立記念の記者会見が行われた。
ミッションは『「科学の進歩」と「人々の幸せ」とを探求し、社会とともに新たな価値を創造する』。国立大学法人としては初の理事長と学長の2トップ体制で運営されることとなった。
経営を担当する大竹尚登理事長は「VUCA時代と言われて変化の激しい時代に科学の力を信じたい。より良き未来を築いていくため、理工系と医歯学の融合を図り、人や地球、社会へ貢献し還元していく、未来を担う人材を生みだす大学にしていきたい」と語った。
教学を担当する田中雄二郎学長は「今我々の社会は、気候変動、自然災害、貧困、感染症、国際紛争など様々な課題を抱えている。そこをゼロサムでなくプラスサム社会に変えて実現していくのがイノベーションである。東京科学大学にはイノベーションを創出する使命がある。
アップルの創業者、S・ジョブズは21世紀の最大のイノベーションはバイオロジーとテクノロジーの交わるところで起きると言っている。そこにはチの循環を促す組織と自由でフラットな学風が重要であり、そこを目指して行きたい」と述べた。
STには、10月より総合研究院、未来社会創成研究院、新産業創成研究員の新たな3つの組織が立ち上がる。学生数(大学院生含む)1万3千名、教職員数千5百名の中型クラス規模に生まれ変わる。
医工連携の期待が高まる中、2つの大学の融合からどのようなケミストリーが生まれてくるのか、新たなチャレンジに視線が集まる。
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