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川崎重工業 VTOL(垂直離着陸)機「K-RACER-X1」を発表 ~第一回ドローンサミットレポート 第2弾
航空業界の重鎮が表舞台に登場
去る9月1日及び2日に兵庫県神戸国際展示場にて第一回ドローンサミットが開催された。今回はここに出展した企業にフォーカスしてレポートをする。初めに、イベント会場で注目を集めていた川崎重工業社の「K-RACER」を紹介する。
この実証機であるK-RACER-X1は、メインローターの直径が約5m、テールローターの代わりに左右両舵に主翼およびプロペラを持つコンパウンド型(複合型)のVTOL(垂直離着陸)機である。ペイロードが100kgで航続距離は100km という性能を持つ大型の無人機である。
社長直轄社内横断のプロジェクト
同社は2030年までに目指す将来像として、グループビジョン2030を制定し、ここで注力するフィールドを「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」と掲げている。カンパニー毎の技術の枠を超えてシナジーを追求しやすいように川崎重工業社長直轄プロジェクト本部に置かれたこの「近未来モビリティカテゴリー」により「K-RACER」は開発されたものだ。
同社の航空宇宙システムカンパニーは、多数の航空機開発の実績を有するが、近年では欧州のエアバス・ヘリコプターズ社と国際共同開発によって、ドクターヘリでも採用されている中型双発機BK117を開発した実績がある。また「K-RACER」の心臓部に当たるエンジンは同じくカワサキモータース㈱が開発した「Ninja H2R」に搭載されている1,000ccスーパーチャージドエンジンを採用した。まさに同社内の組織横断による技術を結集して開発された機体なのだ。
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