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空港に隣接、経済効果は4兆円 ~建設が急ピッチで進むTSMC熊本工場
政府の肝いりで注目されているソニーセミコンダクタとTSMCが合弁で設立する熊本工場の建設風景の様子を見てきた。阿蘇熊本空港を出て数分のうちに、菊陽町の丘の上に巨大な工場が見えてくる。
クレーンが20数本乱立し、24時間体制による突貫工事の最中である。日本で初めてのファウンドリー工場であり、TSMCは初期投資に1兆円を投入、日本政府は最大4760億円を補助する予定だ。
狙いは自動車と電化製品に多く使われる回路幅22~28nm(㌨メートル)の半導体。月産5万5000枚の生産を予定している。合弁会社の名前はJASM(ジャパン・アドバンスド・セミコンダクタ・マニュファクチャリング)。2024年度末までの完成を目指している。
県の経済効果はこの10年で4兆円を超えると見られ、早くも菊陽町の地価が急上昇し、昨年9月の時点では工業地の上昇率が全国一位の31・6%となった。
TSMCの従業員数は1700名が予定されている。近隣は広大な畑が広がっており、それらの人々の住宅や飲食などのサービス不足が予測され、今後新たな賑わい醸成されていくのだろう。とにかく、町にとっても日本にとっても楽しみな“シリコンアイランド”復活を見届けたい。
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