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南青山にデザイン・IT開発拠点 ~富士フイルムFCV
富士フイルム(後藤禎一社長兼CEO)が東京・南青山の本社の隣に、デザイン・IT開発拠点「FUJIFILM Creative Village」をオープンさせ、5月24日開所式が行われた。
フィルム会社からヘルスケア、ビジネスイノベーション、イメージング、マテリアルズなどの事業転換を図り、今や売上高は約2.9兆円規模の企業に変身した。
イノベーションで社会に貢献する
同社の一番の企業理念は「イノベーションの創出」。今までにない価値を創出し、社会課題解決に貢献するという、ぶれない方針を打ち出している。 そこで大事になるのが、デザインとITエンジニア。双方がクリエイティブにパフォーマンスを発揮し、良い革新的な製品・サービスを提供する拠点がFCVなのである。
同社のデザイナーがコンセプトから建築、空間デザインを手がけ、デザイン拠点「CLAY(クレイ)」、IT拠点「ITs(イッツ)」の7階建て2棟のビルが並列で建てられている。3Dプリンターも備え、最先端AI開発者などデザイナーとITエンジニアの170名がこの棟で開発を行うため、双方が出会い刺激し合う設備・レイアウトも工夫されている。
使用電力も全て再生可能エネルギー由来の電力で賄われる、という。
同社執行役員の堀切和久デザインセンター長は、HDの執行役員でブランディングも兼務している。同社はグッドデザイン賞を4年連続最多受賞しており、ドイツや米国のデザイン賞でも日本企業の1位を獲得している。
「コツコツ積み上げてきた実績が評価され、今や製造部門から開発の相談に来られるようになった」(堀切氏)。後藤社長も特に信頼を寄せているようで、南青山の一等地で吹き抜けの空間を作れる懐の深さが、次に何を生み出してくるか楽しみだ。
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