社告  令和6年1月の能登半島大地震ならびに9月の能登豪雨に見舞われた被災者の皆様に 心よりお見舞い申し上げます。    経済産業新報社

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2024/01/10

経済産業省幹部年頭所感 北海道経済産業局長 岩永 正嗣

次世代半導体の拠点化と新産業創出を推進

 

 令和6年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 

 北海道経済は足下、物価高騰や人手不足など厳しさも続く一方で、個人消費や観光分野では持ち直しの動きが見られ、今後は半導体拠点の整備や洋上風力等の再生可能エネルギーの導入拡大等、大規模投資の継続が期待されます。
 北海道は、全国と比較して人口減少が早く進むなど構造的な課題に直面する一方で、豊かな自然や生活環境を始め多くのポテンシャル、強みを有しています。これまで以上に人や資本を呼び込むためには、北海道の国際競争力の更なる強化、地域や事業のイノベーション・変革の加速化が必要です。また、地方において人口減少・流出が続く中、地域の包摂的成長の実現を目指していくことも必要です。
 経済産業省では新たにミッション志向の産業政策を打ち出しており、「国内投資拡大、イノベーションの加速、国民の所得向上」この3つの好循環の実現を目指しています。私ども北海道経済産業局においても、以下の取組を全力で推進してまいります。

 

 まず、国内投資の推進、国際競争力の強化です。次世代半導体の拠点化やデジタル人材の育成、洋上風力や水素・アンモニア等のクリーンエネルギーの利活用拡大に向けた環境整備を推進するとともに、安全性の確保を大前提とした泊発電所再稼働、寿都町と神恵内村における高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する文献調査等について、地域のご理解とご協力を得ながら取り組みます。また、北海道の強みである食・観光産業の国際競争力強化に向けて、生産現場・製造工程での生産性向上や輸出の支援、アドベンチャーツーリズムの推進等を通じた観光産業活性化に取り組みます。

 

 第二に、イノベーション・変革に向けた地域・企業の新たな挑戦の支援です。経済成長のドライバーとなるスタートアップ企業の成長支援や、宇宙産業・スポーツ産業等の北海道の特性を活かした新産業の創出を推進します。また、アトツギベンチャー支援の体制強化や中小企業等への資金繰り・事業再生など、地域企業が新たな挑戦に取り組んでいくために必要な環境整備にも引き続き注力してまいります。

 

 第三に、地域の包摂的成長を通じた国民所得の向上です。地域経済を牽引する中堅・中小企業を集中支援し地域の稼ぐ力を高めていくと同時に、価格転嫁対策やパートナーシップ構築宣言等の取引適正化を推進し、賃上げに向けた企業の原資確保も後押しします。また、物流課題の解決に向けたフィジカルインターネットの実現等、社会課題の解決を通じた地域経済の維持・発展にも挑戦していくほか、製品安全確保や悪質商法対策を進め、消費者の利益を守ります。

 

 「強い北海道経済」の実現に向けて関係機関の皆様とともに職務に邁進してまいります。より一層のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 本年が皆様にとって実りの多い飛躍の年となりますよう祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

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