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半導体製造装置販売高、4兆円へ ~日本半導体製造装置協会より日本製装置販売高予測
日本半導体製造装置協会(SEAJ、会長・牛田一雄ニコン取締役会議長)は7月7日、2024年度までの日本製装置の販売高の予測を発表した。2022年度は前年度比17%増の4兆283億円となる見通しで、初めて4兆円を超える。
2022年度は大手ロジック・ファウンドリー、メモリーを始めとした積極的な投資姿勢が維持されている。2023年度も安定した成長が見込まれることから同5%増の4兆2297億円、2024年度も同5%増の4兆4412億円と予測した。
半導体メーカーが積極的な投資姿勢
ウクライナ紛争の長期化、世界的な金利と物価の上昇、エネルギー価格の高騰、中国のロックダウンを含むサプライチェーンの混乱と部品不足は続いているものの、半導体製造装置の販売高はわずか1年で3兆円から4兆円に拡大する見通しだ。
5Gやパワー半導体などの新規需要も次々
スマートフォンで5GGモデルの比重が急速に高まっている。PCも新CPUへの切り替えや新規格への対応によって仕様の高度化が進む。ハイパースケーラー中心としたデータセンターの建設・更新需要は極めて旺盛で、CPUだけでなくNANDフラッシュやDRAMでも需要の多くを担うようになった。
使われる半導体には、処理の高速化と低発熱化、省電力化が今まで以上に求められる。世界的なカーボンニュートラルへの取組みは、電気自動車や新エネルギーへのシフトを加速させ、パワー半導体にも大きな技術革新が求められる。メタバースといった新しい需要にも期待がかかる。
牛田会長(写真)は「コロナ禍だけでなく、小さな波はいろいろあるが、大きな流れとして半導体の重要性が高まっていくことに間違いはない」との認識を示して、「半導体技術の進化をサポートするために研究開発にまい進する」と意気込みを語った。
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