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日本の科学をけん引する若手女性研究者4名を表彰 ~第18回 ロレアル ユネスコ女性科学者 日本奨励賞
8月29日、日本ロレアル(ジャン-ピエール・シャリトン代表取締役社長))は、 2023年度第18回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者4名を選出し、東京・青山の国際連合大学ウ・タント国際会議場にて授賞式を行った。
世界は科学を必要とし、科学は女性を必要としている
ロレアル-日本ユネスコ女性科学者日本奨励賞は、2005年より、日本ユネスコ国内委員会後援の下、同社が日本の若手女性科学者の研究活動継続の奨励を目的に創設し、今年で18回目を迎え、現在まで67名の若手女性科学者(博士後期課程に在籍または同課程に進学予定)を奨励している。
日本の女性研究者の割合は17・5%とOECD加盟国中最下位となっている。世界最大の化粧品会社ロレアルグループの日本法人のシャリトン社長(写真)は、「イノベーション、発見、進歩の最前線にいる若手女性科学を褒章する栄誉に預かった。世界の喫緊の課題の解決にはジェンダーを超えたあらゆる人々の声が尊重された時に解決されるという我々の信念がある。受賞者は若い世代の道しるべとなり、人類の知識の境界に挑み、世界を再構築していって下さい」と挨拶した。
物質科学は、北海道大学大学院総合科学院分子科学コース有機化学研究室の瀬尾珠恵(せおたまえ28歳)さん、東京大学大学院理学研究科天文学専攻の富永愛侑(とみながまゆ、26歳)さん、 生命科学では、京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻の石川萌(いしかわもえ、28歳)さん、大阪大学大学院歯学研究科系統・神経解剖学講座の堤友美(つつみゆみ、30歳)さんに、それぞれ記念盾と賞状がシャリトン社長から授与された。
(中略)
自然が学研究機構の川合眞紀機構長と永田和宏氏の審査員講評の後,祝辞に立った文科省国際統括官(日本ユネスコ国内委員会事務総長の渡辺正実氏は序章者を称えた後、「この20年で自然科学分野の博士課程の男性は23%減っているが、女性は20%増えており、大学進学率からみると今後の女性の活躍がなけれれば日本は立ち行かなくなる」と警鐘を鳴らした。
なお、今年は、第1部の表彰式に続き第2部では、科学や教育分野の有識者と女子高校生のパネルディスカッションにより、科学分野におけるジェンダー平等、文理選択での無意識の偏見を払拭するための最適解などについて対話を行った。
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