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2024/01/22

世界の電子情報産業、24年は9%増の3.7兆円規模に ~JEITA世界生産見通し

 JEITA((一社)電子情報技術産業協会(代表理事/会長・小島啓二(写真)、日立製作所代表執行役 執行役社長兼CEO)は電子情報産業の世界生産見通しを発表した。

 

 2023年の世界生産額は、対前年比3%減となる3兆3826億㌦が見込まれている。

 エネルギーや原材料価格の高騰、地政学リスクの高まりなど不透明感が強く、個人消費や設備投資が鈍化する中、デジタル化の投資拡大によるソリューションサービスは伸長したが、それらを補うまでには至らない見込みとなった。

 2024年は、インフレの鎮静化が遅れるなどの景気リスクは残るものの、デジタル化による社会や企業を変革する動きが世界各国で進み、電子機器やデバイス需要の回復、ソリューションサービスの需要拡大も見込まれ、世界生産額は前年比9%増の3兆6868億円㌦となり、過去最高の生産額を更新する見通しだ。

 

世界生産額

 

 2023年の日系企業(海外生産分含む)の世界生産額は同1%減の39億6842億円が見込まれている。円安により価格競争力が高まった電子機器が安定的に推移し、データ活用の高度化進展でソリューションサービスが増加したものの、電子部品・デバイスが減少したことが低成長の要因だ。

 国内生産額も同1%減の10兆8536億円と見込まれている。今後はデジタル化投資の加速により、ソリューションサービスが伸長し、電子部品・デバイスの生産回復が見込まれることから、2024年の日系の世界生産額は同5%増の41兆5638憶円、国内生産額は同6%増の11兆5119億円を見通している。

 

 小島会長は「デジタル化の加速、価値観の変化、経済安全保障の3つの大きな社会変化が起きている。特に2023年は生成AIの普及元年であった。これをどう使いこなしていくのかが大きなテーマとなる。そのベースが半導体である。補正予算で半導体の国内投資促進が盛り込まれ、年末の税制改正でイノベーション拠点税制が設けられ大変感謝している。引き続き、デジタル技術の社会実装に向けた政府の強力な施策を期待している」と述べた。

 

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