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2025/03/03

データセンタ需要が急増、28年に1500億㌦規模に ~NTTデータが会見

 近年、生成AIをはじめとする高度なデジタル技術の進化に伴い、データ(DC)に対する需要が飛躍的に高まっている。市場全体においても、クラウドサービスの拡大、エッジコンピューティングの台頭、持続可能なⅮC運営の必要性など、多くのトレンドが急速に進行している。今回は、最新の市場動向や技術動向に加え、世界3位のDC事業者であるNTTデータの国内外での取り組み状況や今後の展望について、会見を行った。

 

 同社は国内13カ所に自社所有のDCを保有(延床面積60万㎡)東京7カ所、名古屋2カ所、大阪、博多などにミッションクリティカルなⅮCを、50年以上安定運用してきた実績がある。現在、京阪奈と千葉県・白井にグローバルデータセンタを建設中(それぞれIT電力容量30MW、50MW)だ。
 一方,海外には2024-2027年の3年間に、33カ所のⅮCを建設する計画を立てている。グローバルデータセンタ(GDC)市場は、年平均成長率13・5%で拡大しており、2028年には2020年の2・7倍、1368億㌦に達すると見込まれている。

 

データセンタ展望

 

生成AI需要がDC規模を大規模化

 

 同社の世界シェアは6%、今後はアメリカに12カ所、インドに9カ所、後は欧州と東南アジアに建設を予定している。しかし、今後は生成AIによりⅮC需要が平均20%以上上乗せされ、旺盛なAI需要は価格と容量の増加をもたらし、28年の市場規模は1500億㌦を上回ると予想されている。
 今後は、全業界のDX化に伴う計算処理の増大(20~100kW)と生成AI・GPUサーバのブームにより、ラック当たりの負荷が急増、それに伴う冷却システムが課題となってきている。同社では、水冷や液浸冷却装置の採用を始めている。

 

企業内DCの約7割が老朽化の課題

 

 AIデータセンタとしては、今年2月に栃木市に、大規模なAIデータセンタ用(100MW)の土地を取得、28年度の開業を予定している。同社のテクノロジーコンサルティング事業部の渋谷誉人部長によると、「日本の企業内DCは2000年以前に竣工したDCが約7割を占めて老朽化している。今後の要求に対応できない可能性が高い」。
 その際も、同社はDCにおける、アプリケーションからファシリティまで一気通貫にサービス提供できる体制が整っている、と強みを強調していた。

 

(詳細は経済産業新報・本紙で。)