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「起承転結の使い方」

鶴保征城 (HAL東京・大阪校長)

起承転結とは、「文書の書き起こしで読者を話に引き込み(起)、主題を展開し(承)、視点を変えて興味を引き(転)、全体をまとめる(結)。最も基本的な文書の構成方法」(コトバンク)のことだ。
文書だけでなく、企画立案時にも使われる。たとえば、結が「永続的利益の創出」とすれば、起は「コンセプトの確立」といった具合である。
企画では実際は「起」と「結」の間で行きつ戻りつになるから、起承転結は留意すべきチェックリストのようなものとして活用すれば大変役に立つ。
起承転結の考え方が万能かと言えばそうではない。これを、普段のビジネスでの会話やプレゼンテーションでそのまま使うのは注意が必要だ。
ビジネスの場ではまず、状況判断なり結論なりを手短に言明し、その根拠や理由を示してから、議論を始めるのが普通だ。結論のイメージが示されないまま、「起」に始まって「承」「転」と延々と話が展開されると、「結」を早く知って議論をしたい相手はイライラしてしまう。
文書の場合は、最初から筋を追って読むのが基本だし、途中や最後を適宜見ることも可能だが、会話やプレゼンテーションはそうはいかない。
まず、どんな論理展開をしたいのか、事前に図解などして確認することだ。
そのうえで、結論を含めて重要なことを手短に話すことが大事だ。話し方も、自由に相手と会話をする、くらいがよい。
さらに、プレゼン当日に向けて、コツコツ練習することが必要だ。
企業人にありがちなのが、会社概要、組織図、沿革から紹介していくケースだ。こうなると聞くほうはあくびをしてしまいかねない。記載内容を見れば言葉での補足は必要ない事柄は後回しにする。質問が出たら説明する、くらいで十分だ。
以上は話し手の立場だが、聞き手の問題もある。重要と感じたポイントは聞きながらメモを取り、わからなくなれば話している間でも質問をすればよい。
要は、プレゼンの場は相手の立場で考えることだ。話し手からの一方通行ではなく、聞くほうの協力を前提にして、双方の議論の場として活用するのがよい。
1.短く重要なことを先に話してしまう
2.自由に相手と会話をする、くらいの気持ちで臨
3.聞き手は、重要と感じたポイントは聞きながらメモを取り、話している間でも質問を。話し手もそれを想定した資料づくりや話法を心がける
4.どんな論理展開をしたいのか、事前に図解などして確認する
5.プレゼン当日に向けて、発表はひとつの重要なコトと理解して、コツコツ練習する

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