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株式会社フェザーグラス 羽柴智彦社長

株式会社フェザーグラス 羽柴智彦社長

データセンターの電気代を30%削減する

ナノミストによる気化熱冷却システム
 株式会社 フェザーグラス  羽柴智彦社長に聞く

「現在、ナノメートル(10億分の1)が流行ってきているが、現実はナノとは名前ばかりで、技術的にも難しくサブミクロン(1000分の1)の話が多い。このナノ生成システムは、その技術の一つでナノミストによる直接冷却を実現した、革新的イノベーションであり、人類の未来に役立てていきたい」と語る羽柴社長に聞いた。

<会社の概要>
資本金 790万円

 設立 2015年12月
 本社・住所 東京都中央区日本橋人形町1-9-2 富士ビル5F
 事業内容 ㈱ウイングターフからナノ化技術の事業・特許を分離。
      新規ナノ素材の生成や関連技術の普及を図る。

ナノの世界では100ナノの壁がある。直径1ミリのミストを10分の1にすると表面積が10分の1になり、体積は1000分の1になる。だから、同体積にすれば、表面積は10倍になる。直径が1000分の1にできると、体積は1000倍になる。
1000倍のパワーを掛ければナノは可能だが、パワーと費用が巨額にかかり、現実には難しい。現状の技術では100ナノ以下の生成・量産は出来ない。
ウチのナノ生成システムは1倍のパワーでナノ化が可能なのである。水を例にすると、ナノ化したと均一粒径、表面電荷プラスマイナスゼロのミストの状態を作り出すことができる。
スマホやPCに2千個入っている積層セラミックコンデンサ-という電子部品がある。日本メーカー5社とサムスンの寡占状態で、年間4兆円の市場がある。このコンデンサの約2ミリ角の立方体を同じ容量で1ミリ角に出来ると、市場規模が8兆円になると言われている。
あるメーカーの依頼で、セラミックのチタン酸化バリウムとニッケルの粒を現状0.6ミクロン程度の粒径を20ナノの均一粒径の試作に成功した。ニッケルは硬い金属なので、通常なら焼結融点が1000度C弱。20ナノのニッケルの焼結融点は250度Cで済む。それだけ反応性が良くなり。物性特性が変わるのがナノの世界である。
水の表面には通常電荷が有る。滝の側ように、小さい水の粒子は表面がマイナスイオンであり気持ち良いのだ。しかし、プラスとマイナスなので水の粒子は直ぐに凝集してくっついてしまう。ウチのナノミストは水の表面のプラス・マイナスがゼロの状態で均一粒径となり、手で触っても濡れることがない。

――今回データセンターでのナノミストの実験が上手くいったそうですが?
東京都の全電力消費量の実に6割くらいがデータセンターと言われている。そのうちの半分がデータセンターのサーバーを冷やすため電気代である。冷房は空冷または水冷しかない。このナノミストは新しい第3の冷却システムと言われている。
ナノミストは熱源の熱を直接、除熱してあげる気化熱冷却システムとう方法で、奪った熱を外に逃してあげる。水1グラムを1度下げるのに1カロリーが要る。水1グラムの気化熱(潜熱)は539カロリー。そしてナノ化で1000倍の反応効率、1000倍冷やせるのです。
実験結果でも凄い数字が出て、飛んでもなくデータセンターのサーバーを冷やせます。使用する水の量も微量で電気代はたぶん50%は容易に削減ができるでしょう。
凝集しない均一粒径のミスト(水)を簡単なチューブ配管により、直接CPUに吹きかける。結露が無く決してショートはしない。夏場のスマホはサーバーのオーバーヒートを防ぐために、パフォーマンスが落とされている。それが改善出来るし、完璧なイノベーションを実現したということだ。

――あらゆる所に可能性がありそうです
このナノミストは、熱源を直接気化熱で除熱し熱を逃がしてくれる。環境の温度や湿度の影響も受けない。例えばオフィスの人のいる所へ、ナノミストを噴霧してあげれば冷房をなくとも涼しい状態が保てる。同じ様に、家畜や植物工場、ソーラーパネルのパワコンの冷却に使える。
電子機器に水をかけるなど「あり得ない」ことが可能となった。結局、ガスを吹きかけるのと同じ原理で、金融機関のサーバールームや運送会社の冷蔵車にも応用でき、今たくさん引き合いがきている。

――今一番展開したいことは?
粘度が高いモノでもナノミスト化可能で、このナノミストを使って薬のミスト吸収を実施したい。例えば、ぜんそくの治療に使われるネプライザーがあるが、薬のほとんどが肺に到達していない。ぜんそく薬をナノミストにして、ネプライザーで噴霧すれば、薬は直ぐに肺に到達し、治癒率が高くなる。薬の量を減らせるし、薬害や副作用も減らせる。効果は静脈注射よりも高くなる、ドラッグデリバリーシステム(薬の投与方法)を画期的に変えられる。
現在、最小のカテーテルの内径は0.016ミリ。これを肺ガンのポイントに抗がん剤をナノミストでピンポイントに噴霧してあげれば効果は抜群だ。肝臓や腎臓での代謝フィルターを通らずに、直接、薬の効果が得られるので、循環器系の病気には最適だ。
糖尿病のためのインシュリンの量も10分の1に減らせるし、注射が要らなくなる。死因のウエイトが高い肺炎も、ステロイド剤をナノミストに直接、肺に噴霧すればほとんどの患者が助かるようになる。
今後は世界の途上国のワクチン接種を展開して行きたい。ポリオワクチンなどで注射より、ナノミスト装置1台で一度に数百人に広げられるので、人類に役立つ技術として普及させていきたい。

ありえない20ナノの均一粒径

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気化熱冷却システム

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超微粒子予選別・発生装置

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