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『ポートランド 世界で一番住みたい街をつくる』

『ポートランド 世界で一番住みたい街をつくる』

SERENDIP選書

第48回
『ポートランド 世界で一番住みたい街をつくる』
山崎 満広 著/学芸出版社 刊/2,000円(税別)

人と環境にやさしいコンパクトシティ、
ポートランドの「まちづくり」の秘密

米国西海岸オレゴン州のシアトルとサンフランシスコの間に位置する緑豊かな都市、ポートランドが注目を集めている。サステイナブル(持続可能)な環境先進都市、コンパクトシティの実現をめざし、それを見事に達成した「まちづくり」のモデル都市だからだ。洗練された文化があり、クリエイティブな才能が集まるこの街は10年連続で「全米一住みたい街」に選ばれている。本書では、ポートランド市開発局に勤める著者が、同市の魅力や都市開発の経緯・仕組みなどを紹介している。
ポートランドは、サステイナブルな生活をベンチマークとしている他の都市(サンフランシスコ、シアトル、ボストンなど)よりも規模が小さい。もともとそれほど面積は広くないのだが、行政と市民が一体となり、徒歩や自転車、公共の交通手段を使って20分圏内の移動で生活できるコンパクトシティをつくりあげてきた結果だ。
さらには環境保全にも力を注ぎ、人口と経済を伸ばしつつ都市圏の二酸化炭素の排出量を削減し続けている。
このように、利便性が高い上に生活環境も優れている街に魅力を感じ、そこで暮らしたいと考える他地域の住民は後を絶たないようだ。実際、毎週約300~400人が移住してきている。
建物や公共交通システムなどの開発だけでなく、住民と行政が対等の立場でまちづくりを進めてきたことがポートランドの成功のカギといえる。今、日本で喫緊の課題の一つである地方創生にあたっても、「自分たちの手で自分たちの街をつくる」という自治意識を根づかせ、官民一体型のシステムをつくり上げることが重要ではないだろうか。
(情報工場 編集部)

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