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経済産業省資源エネルギー庁
石油・天然ガス課長 南 亮 氏に聞く

この計画は経産省として2001年から取り組んでいるプロジェクトであり、これまでの長い積み重ねがあり、今回成功したわけだ。東部南海トラフ海域に昨年のLNGの輸入量の11年分の埋蔵量が確認されている。メタンハイドレートが日本の近郊海域にあるのはわかっていたが、それをどうやって採算の合うように採掘するかが課題であった。
 シェールガスも同様で、最近、取り出す技術ができたわけで、資源開発とはそのようなものだ。エネルギーは常に今の経済性に見合う形で取り出せなかったら意味がない。
 メタンハイドレートは、5年後に商業化に向けた技術の確立をめざしている。今回、世界初の減圧法というやり方で成功した。地球深部探査船「ちきゅう」から1000メートルのパイプを伸ばし、その海底300㍍下のメタンハイドレート層から採掘できたわけだ。
 わが国の国産エネルギーは、石油で0・3%、ガスで3%しかないが、この国産ガスが取れるようになれば、エネルギー安全保障も増すし、海外とのエネルギーを買うときの交渉力にもつながる。4月からは佐渡の南西沖で石油ガスの試し掘りも行う。
 平成30年(2018年)までがプロジェクトの節目だ。課題の1つは、技術の確立と信頼性。海上での長期の生産に耐えられる技術の検証を行っていく。
 2つめは、コスト。1本の井戸からどれだけたくさんの量が採掘でき、かつ経済性に見合う技術ができるかだ。
 シェール革命は、フラッシングや水平堀りなどの技術革新により、非常に安いガスが採掘できたから世界が沸いているのだ。日本は世界のLNGマーケットの3分の1を輸入しているため、今回の採掘のニュースは海外メディアがこぞって大きく取り上げている。
 この市場に与えるインパクトは大きく、「日本が資源国に変わる」など、日本の将来性を高く評価している。我々も大きく期待しているが、ここはしっかりと技術開発をあせらずに確立していくように努めていきたい。
 <みなみ りょう> 東京都出身、東大法卒、平成2年経産省入省。現在は、1年の3分の1を海外で飛び回っている。

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