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注目技術における特許出願動向
LEDなどで韓国・台湾が追い上げ

特許庁は、社会的に注目されている技術分野について、エネルギー関連技術やクールジャパンという観点から10テーマを選定し特許の出願動向調査を実施した。 

今回の調査では、全てのテーマにおいて日本勢の出願シェアは1位を占めており、エネルギー技術分野を中心に日本が出願シェアで圧倒的に優位にあり、技術開発力が高いということが確認された。
 一方で、出願人ランキングを見ると、LED照明、リチウム二次電池、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)といった消費者向けの製品に近い技術分野においては、これまでランキング外であった韓国や台湾の企業が上位に入っており、近年、急速に技術開発力を伸ばしていることが明らかとなった。
 平成24年度の調査は、再生可能エネルギーや省エネルギー関連技術を中心として、それを支えるIT技術、エレクトロニクス技術、材料技術に至るまで幅広い技術分野から9テーマ(太陽電池やスマートグリッド等)と、クールジャパンの観点から非常食1テーマ(インスタント麺関連技術)を調査した。
 各テーマの調査結果概要は以下のとおりです。
1.太陽電池
 日米欧中韓台等への出願件数は、日本勢からの出願が約33%を占め、次いで、米国勢、欧州勢が続いている。集光型太陽電池と発電システムでは、欧米勢の出願件数が多くなっている。
2.リチウム二次電池
 日米欧中韓への出願件数は、日本勢は約53%を占めており、次いで韓国勢、中国勢が続いている。
 近年、中国勢と韓国勢の出願が増加傾向にあり、出願人ランキングでは、韓国企業が1位と3位に入っている。
3.高効率照明
 日米欧中韓台への出願件数は、LED照明では日本勢は約24%、EL照明では日本勢は約64%を占めている。出願人ランキングでは、台湾企業が1位に入っています。
4.スマートグリッドを実現するための管理・監視技術
 日米欧中韓等への出願件数は、日本勢は約45%を占めており、次いで米国勢、欧州勢が続いている。
 出願人ランキングでは、上位10 位に日本企業8 社が入っている。
5.パワーコンディショナ
 日米欧中韓への全出願件数に対する日本国籍出願人の出願件数比率は、約47%であり、次いで欧州勢、米国勢が続いている。
 風力発電用のパワーコンディショナの市場シェアや特許シェアは、欧米企業が上位を占めている。
6.タッチパネル利用を前提としたGUI及び次世代UI
 日米欧中韓への出願件数は、日本勢は約37%を占めており、次いで韓国勢、米国勢と続いている。
 近年、韓国勢が多く出願をしており、出願人ランキングでは、韓国企業が1 位と2位に入っている。
7.磁性材料
 日米欧中韓への出願件数は、日本勢は約76%を占めており、次いで中国勢、欧州勢と続く。近年、中国からの出願が増加している。
8.人工光合成
 日米欧中韓への出願件数は、水の光分解による水素製造技術では日本勢は約43%、水素混合ガスの分離による水素精製技術では約49%とともに最も高い出願シェアとなっている。
 水素精製技術の出願人ランキングでは、フランスの会社が1 位となっている。
9.光エレクトロニクス
 日米欧中韓への出願件数は、日本勢は約49%を占めており、次いで米国勢、欧州勢が続いている。出願人ランキングでは、韓国企業が5位に入っている。
10.インスタント麺
 日米欧中韓台等への出願件数は、日本勢は約64%を占めており、次いで欧州勢、中国勢と続いている。近年、中国からの出願が増加している。
 なお、25年度はロボット、幹細胞関連技術、ビッグデータ分析技術、社会インフラメンテナンス技術等について調査を実施する予定。

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