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要介護者急増に厚生省と共同で従事者の7割が腰痛、現場の負担軽減へ

経産省と厚労省は今年度からロボット介護機器の導入を加速させる。高齢化の進展で要介護者が急速に増大、2025年には現在(2010年)に比べ、260万人増えて760万人となる見込みだ。

KS11月1日1面
そのため、要介護者の自立促進とともに、介護従事者(10年=200万人、25年=400万人)の負担を軽減に大きく貢献する「ロボット介護機器の開発」を支援し、国内外へロボット介護機器を展開していく。
コンセプトは、「ニーズ指向、安価に、大量に」。現場のニーズを踏まえて5つの重点分野を特定、ステージゲート方式で使い易さ向上とコスト低減を加速。そして、現場に導入するための公的支援・制度面の手当てをしていく、という。
5つの重点分野とは、①移乗介助(装着)、②移乗介助(非装着)、③移動支援、④排泄支援、⑤認知症の方の見守り。
特に移乗介助では、介護従事者の7割が腰痛を抱えるという現場の負担の軽減が必要とされており、介助者による抱え上げ動作などにパワーアシストを行うロボット介護機器に期待が高まっている。
6日から東京ビッグサイトで開かれる「2013国際ロボット展」では、経産省が展示ブースを設け、今年度からスタートした「ロボット介護機器開発・導入促進事業」で開発中の47事業者の主な成果が実演・展示される。
例えば、移乗介助の際、介護者の腰部負担を、90%の人が軽減を実感した、着脱が容易な、装着型の「スマートスーツEX」(スマートサポート)や人の自然な動作軌跡を再現しながら抱え上げ動作を行う、非装着型の「移乗介助用サポートロボット」(富士機械製造)、使う人の感性に応じてパワーアシストしてくれる、非装着型の移乗介護支援「ロボヘルパーSASUKE」(マッスル)など軽量かつ安価なロボットが目白押しで、介護現場からの問い合わせが急増してきているそうだ。
経産省の須藤治産業機械課長は「ロボット介護機器の開発価格の目安は10万円。これだけ安く目標設定すると、余計な機能は省かれ、かつ中小企業の参入障壁も低くなり、最終ユーザーの利用料もレンタルで数百円程度に収まる。利用が増えれば、さらにコストダウンと市場が拡大し、ロボット介護機器分野が成長していく」と述べている。
経産省では、平成26年度(2014年度)もロボット介護機器開発・導入促進事業に30億円概算要求している。14年度春に事業の公募を行い、補助事業内外で開発競争をはかるため、補助対象の入れ換えを実施、15年度末にコンテストを行い、ロボット介護機器の優劣を競争させる考え。そして、その優秀事例を優先的に全国展開できるよう導入支援を図っていく予定だ。
また、国としては、介護現場の意見を収集しつつ、安全・性能・倫理の基準、開発成果を事業に反映していくとしている。

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