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総合エネ調基本政策分科会で

IEA・ファンデルフーフェン事務局長が講演と質疑応答

「日本の原子力比率は26%必要」委員が答える

第11回総合資源エネルギー調査会基本政策分科会11 月28 日、経済産業省本館17 階国際会議室で開催され、マリア・ファンデルフーフェン IEA事務局長による講演と、原子力政策に関する信頼の向上について、放射性廃棄物 WG の検討状況について報告がなされた。

1.ファンデルフーフェン事務局長の講演に関する質疑応答
●日本の電源構成予測には、2035 年の原子力比率は15%程度となっているようだが、前提はどのようなものか。また、二酸化炭素濃度が450ppm の場合の原子力比率はどの程度と考えるか。
「既存の原発の一部の再稼働と着工済みの2基を動かした想定としている。450ppm シナリオで考えると、日本は原子力比率は26%に上げる必要がある」。
●放射性廃棄物処理の課題についてどのように考えるか。
「全ての国が考えなければならない問題であり、目を逸らしてはいけない。北欧のような成功例もあるが、ドイツは苦しんでいる。成功例を共有し、解決につなげていかなければならない」。
●再エネの支援スキームは場合により制度設計をし直すことも必要とのことだが、具体的にどのような対応を想定しているか。
「技術開発による再エネのコストの下落幅に比べ、FITの買取価格は高止まりしがち。電気料金の大きな上昇要因となってしまうため、コストをモニタリングして買取価格に速やかに反映することが重要」。

2.放射線廃棄物ワーキンググループの検討状況報告及び原子力政策に関する信頼の向上について
●使用済核燃料の処理に当たっては、中間貯蔵をしっかりと位置づけて対策を考えることが重要。オンサイトの保管も含めて考えることが、可逆性の観点からも現実的。最終処分も大事だが、現状から見たアプローチも必要。
●適地を絞り込んでいくプロセスには透明性が必要。処分場の設置に関する安全の確保について、規制当局がしっかり関与して基準等を策定すべき。
●改善策の一つとして地域の合意形成の仕組みが必要である旨が盛り込まれたのは大きな進歩。是非実行すべき。

3.環境省からの「減エネ」についての説明に対して
●減エネはエネルギーの「消費量の削減」とあるが、省エネの定義に包含されるのではないか。混乱を招くので止めた方が良い。
●減エネというのは強化された省エネということだが、国際的にみて理解されない用語だと思う。

<出席者>
基本政策分科会委員
三村明夫分科会長(新日鐵住金(株)相談役名誉会長)
秋元圭吾委員((公財)地球環境産業技術研究機構システム研究グループリーダー)
橘川武郎委員(一橋大学大学院商学研究科教授)
柏木孝夫委員(東京工業大学特命教授)
崎田裕子委員(ジャーナリスト・環境カウンセラー、NPO 法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長)
辰巳菊子委員((公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任顧問)
豊田正和委員((一財)日本エネルギー経済研究所理事長)
中上英俊委員((株)住環境計画研究所代表取締役会長)
増田寛也委員(東京大学公共政策大学院客員教授、野村総合研究所顧問)
松村敏弘委員(東京大学社会科学研究所教授)
経済産業省
上田資源エネルギー庁長官、井上資源エネルギー庁次長、後藤大臣官房審議官、中西大臣官房審議官、木村省エネルギー・新エネルギー部長、住田資源・燃料部長、高橋電力・ガス事業部長、飯田総合政策課長
内閣府
豊田大臣官房審議官
外務省
五嶋経済局審議官
農水省
信夫再生可能エネルギーグループ長
国交省
堀江地球環境政策室長
環境省
土居低炭素社会推進室長

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