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水素・燃料電池戦略まとまる

世界に先駆け 特許数では断トツの世界一

経産省では、このほど「水素・燃料電池戦略ロードマップ」をとりまとめ、今後の“水素社会”実現に向けた、水素エネルギーの利活用のあり方を示した。

これは、2013年12月に、産官学からなる「水素・燃料電池戦略協議会」(委員長・柏木孝夫=東工大特命教授)を立ち上げ、検討してきたもの。ロードマップのポイントは、水素の利活用において、技術的課題の克服や経済性の確保に要する期間の長短に着目し、3つのフェーズに分けて取り組みを進めていくこととしている。
第1フェーズでは、2009年に市場投入され、普及段階にある家庭用燃料電池、2015年から市場に投入される燃料電池自動車の利活用を拡大し、大幅な省エネの実現、世界市場の獲得を目指す(現在)。
第2フェーズでは、2020年代後半の実現を目指し、供給側で海外の未利用エネルギーを用いた水素供給システムの確立、需要側では水素発電の本格導入を視野に入れた、エネルギーセキュリティの向上を目指す。
第3フェーズでは、2040年頃の実現を目指し、再生可能エネルギー等を用いたCO2フリーの水素供給システムの確立を目指す、という。
水素・燃料電池関連の市場規模はわが国だけでも2030年に約1兆円、2050年に8兆円程度に拡大するとの試算もある。また、わが国の燃料電池分野の特許出願件数は世界一位で、2位以下の欧米各国と比べても5倍以上と、諸外国を大きく引き離しており、水素エネルギー利活用分野における日本の競争力は高い。
これは通産省(現経産省)が1981年から「ムーンライト計画」で、燃料電池開発・実証に取り組み、継続させてきた30年の官民の努力が実った成果である。また、今年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画でも「“水素社会”実現に向けたロードマップの策定」が盛り込まれており、水素の利用、製造・輸送・貯蔵の各段階で目指すべき目標と、実現のための時間軸を明示したロードマップが今回提示されたことになり、わが国は世界に先駆け、いち早く水素エネルギー利活用を宣言した形となった。

2015年から燃料電池車が普及

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