政策と産業の最新動向を伝え、解説する“クオリティペイパー”


課題解決型営業を推進する西武信金

リレーションシップバンキング(地域密着型金融)のトップを走る西武信用金庫(落合寛司理事長)とITコーディネータ7000名を束ねるITコーディネータ協会(ITCA、播磨崇会長)が連携協定を結んでいる。

同信金では、IT利活用により、生産性や稼ぐ力を向上させたい中小・小規模企業のニーズに合わせ、7名のITコーディネータを専門的に派遣している。
同信金は、金融機関の業績を示す「貸出金残高」が1兆648億円、前年比708億円増加と業界トップクラスの伸長であり、信金の預貸率も全国平均の約50%を大きく上回る71.52%を達成、現在、都内信金のNO.1となっている。この秘密は15年前に遡る。当時、失われた20年の真っ最中であった。
21世紀の地域経済を考えると「地域の企業の経営状態を把握し、改善しなければ当金庫の将来はない」と大英断、顧客への集金業務をやめ、お客さま支援センターを開設した。
「そこに会計、税務、知財などの専門家(今では1000名規模)を用意し、決算書を見ながらお客様の課題解決に取り組んだのです。この課題解決型営業が功を奏し、その結果、2万社に及ぶ当金庫の取引企業の経営が改善され、稼ぐ力のついた企業が前向きな投資をしてくれ、融資事業が活発化しているのです」(高橋一朗常勤理事)。
信金の数はピーク時の半数(270)程度にまで減ってしまったが、同信金の不良債権比率は業界トップクラスの2%に改善、その収益力の高さから今年6月には、JCR(日本格付研究所)より、長期発行体格付の「A」評価をもらっている。
同金庫の事業支援メニューは、オーダーメード。担当者がきめ細かく、その企業に合わせ、創業・起業、事業拡大・見直し、新規事業の展開、事業継承、資本増強、海外展開など「課題解決」をサポートする。
ITCAとの連携した理由は「取引企業さまから、クラウドビジネスやネット販売、スマホを使った販促など、進歩の激しいITとネットワーク技術を使った新しいビジネスモデルを構築したいという要望が増えてきたため」(同)であり、ITコーディネータと一緒に、IT活用サポート事業を推進していくそうだ。
毎年、新宿NSビルイベントホールで開催する同金庫主催の「ビジネスフェア」も15回目を数え大好評だ。大企業とのマッチングも含め、製造・加工、環境ビジネス、流通・サービス、情報・ソフトウェア、住宅・建設、ヘルスケア、地域コーナー別に200社、40団体が出展している。今年も11月6日開催予定で、「最近は海外進出セミナーが人気で、グローバルコーナーを充実させてきています」(同)。
また春には、地域内の食に関する企業を集めた「極鮮TOKYO(東京発!物産・逸品見本市)の開催も8回目を数え、地域の大学生によるインターンシップが好評だった。中小企業のITによる『稼ぐ力』や地域活性化のカギは地域に密着した金融機関が握っていると改めて感じた。

連携協定を結ぶ西武信金・落合理事長( 右)とITCA播磨会長

イメージ図・キャッチフレーズ

新イメージ図は3つの器で構成されています。

攻めのIT投資がすすまない原因①企業の意識(経営層)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">