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ハラールマーケット最前線

ハラールマーケット最前線

第9回
『ハラールマーケット最前線』
急増する訪日イスラム教徒の受け入れ態勢と、ハラール認証制度の今を追う

佐々木良昭 著/実業之日本社刊/1,500円(税別)

急増するイスラム教徒の観光客への「おもてなし」のあり方を知る

「ハラール」という言葉を巷間よく耳にするようになってきた。ハラールとはイスラム教徒が宗教上許される行為や、摂取してもいい食料のこと。逆に許されない行為や食べてはいけないものを「ハラーム」という。本書では、まだまだ日本人には馴染みの薄いハラールやハラーム、イスラム法について詳説するとともに、ハラール認証や、認証を得て観光客を「おもてなし」する「ハラールビジネス」の実際をリポートしている。
少し驚いたのだが、すでに日本国内にはハラールの認証機関が数十も存在するのだそうだ。ただしこれらはすべてインバウンド(内需)のハラールビジネスを対象とした比較的“ゆるい”認証。たとえば「京都ハラール協議会」は、「ムスリムフレンドリー」「ポークフリー」といった、日本国内だけで通用する独自の簡易化・簡略化した認証を与えている。
多くの日本人は、ハラールやハラームは厳格なものと思っているのではないだろうか。しかし来日するイスラム教徒のほとんどは、日本独自のハラール認証に関して「どんなものでも認証されていれば安心」と口をそろえる。彼らは日本がイスラム教国でないことは十分承知している。それなのにわざわざ認証をとってくれた「心」がうれしいのだという。
一言でイスラム教徒といっても多様な人々がいる。敬虔な信仰をもつ人もいれば、それほどでもない人も。その多様性に対応する「選択肢」を用意することがハラールビジネスを成功させる要件、そして国際理解を進める第一歩といえよう。
(情報工場・編集部)

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