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CEOからDEOへ

CEOからDEOへ

第10回『CEOからDEOへ』

~「デザインするリーダー」になる方法
マリア・ジュディース、クリストファー・アイアランド 著 /
ビー・エヌ・エヌ新社刊/ 2,600 円(税別)

「デザイン」をキーワードとする
変化の時代に対応したリーダーシップとは?

ビジネス環境の変化が加速していることを実感する人は多いのではないか。わずか10年の間でも、ITをはじめ、いろいろなビジネス上の前提条件が変わってきている。この激しい変化の中では、リーダーシップのあるべき姿も変化していると考えるのが自然だろう。

本書は、現代に求められる新しいリーダーを「DEO」と名づける。「DEO」とは「デザイン・エグゼクティブ・オフィサー」の略。
この時代のリーダーシップは「デザイン」がキーワードになるということだ。DEOが、ものの考え方においてお手本とするのは「デザイナー」である。

「DEO」の特徴として「変化を起こす」「リスクを冒す」「システム思考をする」「直感力が高い」「社会的知性が高い」「さっさとやる」という六つが挙げられている。我々が「デザイナー」から連想するのは、「創造的」「自由奔放」「柔軟」といったワードではないだろうか。ただ、このうちの「自由奔放」は、とくに商業デザイナーには実際は当てはまらない。絵画や彫刻などのファインアート(純粋芸術)とは異なり、デザイナーには「何でもあり」は許されない。一定の制約のもとで独創性を発揮することが求められているのだ。

本書で定義されているDEOも同じだ。経営において、自由と秩序という両極のベストな中間点を探っていく。そのためには「直感」と「分析」の両方を使わなければならない。
たとえば直感をもってリスクを察知し、察知したときにはそれを冷静に分析するのである。DEOは、矛盾するものも含め、さまざまな価値観と行動特性を同時に持つ存在なのだろう。
それでなければ、複雑な現代社会の予想不可能な事態に柔軟に対応することはできない。そのつかみどころのない個性が魅力となり、部下や関係者を引きつけることにもなるにちがいない。

(情報工場・編集部)

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