政策と産業の最新動向を伝え、解説する“クオリティペイパー”


経済産業大臣 宮沢洋一

経済産業大臣 宮沢洋一

「第2創業」やベンチャーを育成

経済の好循環を全国に届ける

(はじめに)
平成27年の新たな年の訪れを謹んでお慶び申し上げます。
昨年末の衆議院選挙を経て発足した安倍第三次政権において経済産業大臣に再任されました。新年を迎えるにあたり、経済産業大臣として取り組むべき主要な課題と大きな方向性について、改めまして一言、申し上げます。

(福島復興)
まず始めに、故郷の住み慣れたわが家に戻れないまま避難を続けられている十二万人の福島の方々に寄り添い、福島復興に全力を尽くします。

(経済の好循環)
過去2年間のアベノミクス「三本の矢」の経済政策により、有効求人倍率は22年ぶりの高水準、昨年の賃上げ率は過去15年間で最高となるほか、経常利益は過去最高水準となるなど、雇用や企業収益を中心に、経済の好循環が生まれ始めました。この好循環をより力強く回していくことが私に課された大きな使命です。景気回復の実感を全国津々浦々に届けられるよう、強い覚悟を持って職務に臨みます。
法人実効税率を数年で20%台まで引き下げることを目指し、成長志向に重点を置いた改革に取り組みます。大胆な法人税改革により、わが国の立地競争力を高めるとともに、企業による設備投資を促します。あわせて、ビジネス環境の整備、積極的な外国企業誘致を推進し、対内直接投資の拡大を図ります。

(中堅・中小企業が主役として担う成長戦略、地方創生)
私は、アベノミクスの三本目の矢、成長戦略の実現は、経済のエンジンを取り替える作業だと捉えています。かつての日本経済のエンジンは、高度成長期には適していましたが、残念ながら環境にはよくない、燃費も悪いエンジンでしたが、今後は、高付加価値で、コンパクトで環境に優しいエンジンに変えていく事が必要です。
新たな成長分野を切り開く中堅・中小企業による「第二の創業」やベンチャー企業の育成を強力に支援していきます。コーポレートガバナンスの強化や、大胆な事業再編の促進、IT利活用の促進等、サービス業を含めた日本経済全体の生産性や収益を向上させていく取組も、進めてまいります。
主役である中堅・中小企業がより一層輝くことにより、地域経済の底上げも可能になります。このため、地域の多様性、自主性を生かした様々な取組を、政府を挙げて応援すべく、昨年発足した「まち・ひと・しごと創生本部」の下、関係府省と連携しつつ、積極的に施策を展開してまいります。

(エネルギー政策)
エネルギー政策については、安全性(Safety)、安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)の「3E+S」の実現を基礎として、昨年4月に改訂した新たなエネルギー基本計画に基づき、政府として引き続き様々な取組を行っていきます。特に、エネルギーミックスについては、現実的かつバランスの取れたエネルギー需給構造の将来像を示すべく、しっかりと検討を進めてまいります。
徹底した省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進めつつ、原発依存度を可能な限り低減します。一方で、現状では、エネルギー基本計画において、原子力は重要なベースロード電源と位置づけています。
また、低廉で安定的な電力供給を実現するために、本年の通常国会には、電力システム改革の総仕上げとなる第三弾の法案を提出します。本法案により、2018年から2020年を目処に法的分離による送配電部門の一層の中立化が実施され、送配電ネットワークを各事業者が公平に利用できるようになります。電力システム改革と併せ、ガスシステム改革などエネルギー供給構造の一体改革を推進し、総合エネルギー企業創出の観点から、都市ガスの小売全面自由化や熱供給の料金規制の撤廃などの改革を進めていきます。

(対外経済政策)
成長著しい新興国市場の獲得は、中堅・中小企業を始めとする我が国企業の成長にとって不可欠です。成長の度合いや競争環境等、国ごとの特性を踏まえつつ、戦略的な取組を進めます。先進的な環境エネルギー技術など我が国の強みを活かしたインフラシステム輸出、中小企業の海外販路開拓等支援、クールジャパンの国際展開などにも取り組んでまいります。
日本の成長を支える通商枠組みに関して、積極的に交渉します。TPPの早期合意に向け全力を尽くすのはもちろん、本年が合意の目標年でもある日EU・EPAやRCEP、更には日中韓FTAを含めた全9つの経済連携交渉を積極的に推進します。また、WTOについては、ドーハ・ラウンドやITA拡大交渉等の多国間・複数国間の取組を進めます。

(おわりに)
今年は、戦後70年の年にあたります。終戦後の焼け野原の中から、先人の方々が額に汗して働き、今日の日本経済を築き上げてきました。その日本経済をより一層力強く発展させ、国民の暮らしの豊かさに繋がるよう職員一同奮闘してまいります。一層の御理解と御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

(全文はHPで)→

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