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3年毎の指針、機動的に見直せ
国家安全保障会議と連携 政府内も高度人材登用図る

4日、サイバーセキュリティ基本法に基づき、サイバーセキュリティ戦略が閣議決定された。これにより、サイバーセキュリティ戦略本部が政府の司令塔機能を果たし、国の行政機関に対する勧告権などを付与された。

またNISC(サイバーセキュリティセンター)は事務局として諸施策を推進する主導的役割が明確に規定された。
今回の戦略は現状認識を踏まえ、東京オリンピック・パラリンピックの開催や2020年代初頭の日本社会を見据えつつ、課題の解決のため今後3年間に実施すべき基本的施策の指針を示したものであり、毎年年次計画・報告を作成していく。また各省庁の経費見積り方針を定めるが、「サイバー空間の情勢は非連続に変化することが極めて多い」ことから、必要に応じ、計画期間に縛られることなく、機動的な見直しを行うことが、盛り込まれた。
戦略、策定の趣旨、サイバー空間にかかる認識、目的、基本原則、目的達成のための施策、推進体制、今後の取り組みの7章に簡潔まとめられた。
まず、サイバー空間は「国境を意識することなく自由にアイデアを議論でき、そこで生まれる知的創造物やイノベーションにより、無限の価値を産むフロンティア」である人工の空間と位置づけている。戦略は「自由、公正かつ安全なサイバー空間」を創出・発展させ、もって「経済社会の活力の向上及び持続的発展」、「国民が安全で安心して暮らせる社会の実現」、「国際社会の平和・安定及びわが国の安全保障」に寄与することを目的として掲げている。
その目的達成のための基本原則は①情報の自由な流通の確保、②法の支配、③開放性、④自律性、⑤多様な主体の連携-の5つを示さした。
また、近年、国の関与が疑われるような、高度な技術と計画性を伴うサイバー攻撃が増加してきている現状から、この戦略本部は必要に応じ、重大テロ対策本部などの危機管理体制と情報共有し、国家安全保障会議との緊密な連携をして対応するなどの取り組み方針が示された。
最後に、「サイバーセキュリティ政策は危機管理・安全保障の観点からも極めて重要であり、一層強力に推進するための必要な追加経費は、行政の効率化によって節減した費用を振り向けでも最適な予算の確保・執行を図れ」とし、政府においても「専門性にふさわしい処遇により、高い高度なセキュリティ人材の登用する」方針を打ち出している。実行可能なものは直ちに実施し、新たな制度の整備に向けては遅滞なく所要の処置を講じることと、強く結んでいる。

新たな「サイバーセキュリティ戦略」について(全体構成)

新たな「サイバーセキュリティ戦略」について(全体構成)

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