政策と産業の最新動向を伝え、解説する“クオリティペイパー”


2013年のわが国は3年連続の貿易収支赤字、経常収支は1985年以降、過去最少の黒字となった。
このため、わが国の産業競争力強化に向けて、国内外のビジネス環境整備のため、世界に「経済連携の網」を張ることが重要と、通商白書では伝えている。

2014年版通商白書がまとまった。今年で66回目となる白書は3部構成。第一部世界経済の動向~世界経済情勢とわが国の貿易・投資動向を示す~。
第二部は各国の経済ファンダメンタルズと成長戦略・構造改革の取り組み~主要国の成長戦略・構造改革や経済構造の変化を分析~。そして、第三部ではわが国企業のビジネス拡大のための事業環境整備、が盛り込まれている。
まず、わが国は3年連続で貿易赤字を計上し、経常収支の黒字幅が縮小する中、わが国産業の競争力強化に向けて、国内外のビジネス環境整備がますます重要になってきた。
競争力強化策として、民間設備投資やベンチャー投資の活性化など産業の新陳代謝の促進、中小企業・小規模事業者の事業の持続的発展、イノベーションの推進などの重点施策を現在、展開している。
わが国企業がグローバル経済圏において競争を勝ち抜くために、規模の拡大・多様性の強化と事業スピードを両立する新たな『価値創造のパターン』に対応したビジネスモデルの再構築が必要である、としている。
産業や地域経済を支える中堅・中小企業についても、限定的な専門分野に経営資源を集中することで世界市場で高いシェアを持ち、高い収益力を確保する「グローバルニッチトップ企業」など、グローバルな環境変化に対応しようとする企業を後押ししていくことが重要、としている。
こうした企業の輸出促進や海外ビジネス展開により世界経済の成長の果実を享受するチャンスを拡大するための、3つの柱からなる国際展開戦略の推進を上げている。
1つは、世界に『経済連携』の網を張る。TPP(環太平洋パートナーシップ)だけでなく、RCFEP(東アジア地域包括的経済連携)/日中韓FTA/日EU・EPAを含め、多面的に貿易相手の大部分をカバーする『経済連携の網』を構築する。
2つめは新興国への戦略的は取り組み。①日本企業の海外展開、②インフラ・システム輸出、③資源供給確保を、新興国の特性に応じ、「一括り」にしない戦略的な取り組み。
3つめは対内直接投資の促進。優れた技術・人材を呼び込み、イノベーションや雇用創出を加速するため、投資インセンティブや発掘・誘致・支援体制を強化する。さらに、海外企業経営トップからの要望を吸い上げ、具体的な制度改善につなげる。
対内直接投資残高の対GDP比をみると、英国54・3%、米国16・9%、韓国12・4%となっているが、わが国は3・8%と国際的に見て極めて低いレベルにとどまっている。
そのため、経済財政諮問会議・産業競争力合同会議に総理の指示で、「対日直接投資推進会議」が設置され、ここを司令塔として対日投資の誘致活動を図っていくとしている。

世界経済危機後の世界経済の動向

世界経済危機後の世界経済の動向

我が国の貿易・投資動向

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経済連携・我が国のEPA取組状況

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