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「匠の呪縛」が日本を衰退させる

ものつくり敗戦

ものつくり敗戦

木村英紀 著
(日経プレミアムシリーズ)

「ものつくり」こそお家芸。この路線さえ貫けば安泰という思いが強くなっている日本。
しかし、システム思考を軽視し敗北した戦前の日本軍と同じ過ちを繰り返そうとしている。
日本型の「ものつくり」の限界を明らかにし、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視する「匠の呪縛」の危険性を明らかにする警告の書だ。
著者は、科学技術振興機構研究開発戦略センターの上席フェローで、制御工学の専門家。2000年前後にハードとソフトの付加価値の逆転が劇的に起こり、その兆しは60年前からあった。
本書ではそのメガトレンドの基本的性格を明らかにすることを第1の目的にしている。
日本は世界に冠たるもの作り技術をもっているが、実は現代のメガトレンドに乗り遅れつつある。日本の技術の原型は労働集約型。普遍的合理性を求めていないから種子島銃を発展させることができなかったなど、考えらせられる指摘が数々出てくる。
最後に、日本の技術力を向上させるには、日本の苦手項目である「理論」「システム」「ソフトウェア」を得意科目とすること。見えるものから見えないものへの軸足移動が現代のメガトレンドである認識が必要と結んでいる。
(定価=850円+税)

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