政策と産業の最新動向を伝え、解説する“クオリティペイパー”


日銀に新たな緩和策求める

-日本を見る世界の眼 3月後半-

この時期の海外メディアの注目は、消費税増税を間近に控えた日本経済の行方に集まり、今回の増税はアベノミクスにとってこれまで最も重要な試金石であり、景気を押し上げられなければ、アベノミクスは逆風にさらされることの論調が目立つ結果となった。
3月27日付けフィナンシャルタイムズは、高まりつつあるインフレ率を見れば表面上、アベノミクスはうまくいっているように見えるものの、エネルギーコストを除けばわずかなインフレ率となり、デフレ脱却にとっては危険な状況であると分析している。
この状況に対しては、賃金と税が決定的に重要であり、その中で、大企業、中小企業ともに低率ながらも賃金を引き上げる動きがあることは一定の評価を与えているが、消費税増税については、「消費者の購買力を奪い去ることは、現時点では最善の方法のようには思えない」と否定的な見方を示した。
続く28日付けの同紙でも、消費税増税後の4-6月期については、「どんなに楽観的にみても消費が冷え込み、マイナス成長で景気縮小は不可避」であるとし、問題は「景気縮小がどれほど深刻で、どれほど長引くか」に移りつつあり、追加的な需要は期待できないとの見方を示した。
このように需要が期待できない中で、日銀による緩和政策への期待も目立つようになっている。31日付けウォールストリートジャーナルは、過去1年間に行われた日銀の金融緩和は「資産価値を押し上げ、センチメントを高め、最終的に消費を増やした」と一定の評価を与えているが、「そのインパクトが弱まりつつある」とした。
インフレ率上昇に寄与してきたエネルギーコストも、直近の円の対ドル為替レートは今年に入り3%近く上昇したため、インフレ率の上昇は「長くは続かない」と懸念を示した。
増税後はインフレ率が1%で横ばいになる公算が大きいとのエコノミストの見解を引用しながら、公的支出については増税に至った財政事情から期待できず、デフレ脱却という目標の達成には日銀は新たな緩和策を求められるだろうと予測している。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">